世界の先住民族に関する本や、日本の民俗学の本を読んでわかったことは、
「みんなで踊った後に男女が乱交する。」というのが人間のデフォルトらしい、ということです。

たぶん遺伝的な多様性を保つために必要なことだったのでしょう。
今、読んでいる「盆踊り」によると、
年に一度は、既婚女性も夫以外の男性から「良い種」をもらうために乱交に参加することが許されていた地域が多かったそうです。
そして、そうやって生まれた子供は「父なし子」として愛情深く育てられました。
外国では「天使の子」「妖精の子」などと呼ばれたようです。
そんな出自を持つ人を崇める宗教もあります。

人間やチンパンジーは、一人の優秀なオスを選んでその精子をもらう、という方法ではなく、
とりあえずいろんな男と性交して、体の中で精子を競争させて、優れた遺伝子を選ぶ、という方法で進化してきたそうです。
だから、どうしても複数の男と交わることが必要です。

それを禁じたのは、砂漠の人々が信じた宗教みたいです。
あの地域の男性たちは女性が自分の意思で複数の男と性行為を行うことを嫌ったようです。
基本的に父系社会なのでしょう。
日本は母系社会で、生殖の主導権は女性が握りました。
だから西洋文明が入ってくる明治になるまでは、性的にかなりおおらかだったようです。
盆踊りもあれば夜這いもあるし、雑魚寝もあれば混浴もありました。

文明化というのは、いかにして女性の下半身を男性が管理するか、という努力の結果でもあるようです。