主治医から
もう治療方法がないと最初の余命宣告をうけた日
私たちは
ながいながい
話をした
余命を知らない夫に説明する私の声は
とても慎重で
泣き言も言ってなくて
たまに
主治医の鼻眼鏡の位置が低すぎると笑いあったりもしていた
夫の未来が続くかのように
でも
うそはつかず
決して話し上手でない私にしては
顔が見えないのをいいことに
すらすらと話してた
翌日
いつものように病院に行って
窓越しに電話できるだけのお見舞いだけど
夫の顔が見えて
夫の声が聞こえたとたん
泣き出した私に
心配する夫の声
その時の夫の顔が
おもいだされて