今週29日木曜日に「2009年ドラフト会議」が行われます。個人的に、1年間で一番熱くなるイベントと思っています。何年後かに「アイツはこの年のドラフトで、この順位で指名されてたのか」って具合に、色々な思いを巡らせる事ができて、妄想にふける事が可能だからです(笑)

 今回は「ある球団」に注目して、今年のドラフト展望を独断と偏見でに語っていきたいと思います。

 個人的に毎回ドラフトであるパの球団の指名選手の「渋さ」に唸らされます。その球団とは、「西武ライオンズ」です。球界一の「寝技師」と呼ばれた故・根本陸夫氏が大きくその戦略に大きく影響を与えています。有名なのは、「KKコンビ」の桑田・清原の年のドラフト。桑田の早稲田大進学希望を打ち出した事により、1位清原を指名した西武。見事抽選に勝ち、交渉権を獲得。あの時、巨人が1位桑田を指名していなければ、西武は2位で桑田を指名していたと発言していたのが、当時西武の編成キーマンの根本氏。「たられば」の話ですが、これが実現していれば、今のプロ野球界も大きく変わっていた気がしてなりません。

 西武黄金期を支えた名捕手・伊東勤も根本チルドレン。熊本に凄い捕手がいると噂があり、当時の熊本は秋山幸二が八代高校に同級生としていた。その秋山を決勝で破り、夏の甲子園に熊本工業は出場している。また、この年は後の西武チームリーダーとなる石毛宏典もドラフト候補としていた。根本は、この伊東・秋山・石毛をまとめて獲得すればチームは大きく変わると確信しており、試行錯誤を繰り返した。結果として、伊東を西武のお膝元・所沢高校の定時制へ転校させ、昼間は球団職員として採用したし、翌年ドラフト会議で無事に1位指名した。秋山は、巨人と一騎打ちであったが、本人の「九州産業大学進学」発言(させた???)により巨人が諦めた隙に、秋山の親を根本が説得。当時のドラフト1位クラス以上の契約金など破格の条件で、「ドラフト外」入団させた。こうして、この年のドラフトで石毛を1位指名し、無事にこの3人を獲得、後の黄金時代の主力として彼らは大活躍した。現在のルールでは、こんな裏技が完全に禁止になっており、当時ならではの違反スレスレの戦略であった。

 最近でも、松井稼頭央を3位指名、現在の主力・ショート中島を5位、外野手・栗山を4位など下位で素材型選手を獲得し、一流選手へと育成している。特に野手育成力は球界ナンバーワンだと思う。また、おかわり君こと中村選手に至っては、高校時代から有名なホームランアーチストでありながら、身長が低いなどの理由から他球団が指名を躊躇していた選手。その選手を2位で獲得し、2年連続ホームラン王に育て上げており、根本氏が去って長年立つが、未だなお、ドラフト上手・育成上手さは衰えていない。つい先日の宮崎フェニックスリーグでも、入団以来「外野のホープ」と言われてきた松坂健太選手が爆発しており、来シーズンの飛躍がかなり期待されている。彼もまた高校時代は素材型で、東海大仰星高校からドラフト5位で入団した選手である。

 この様に、西武に3~5位ぐらいで指名されて入団する「素材型高校生野手」はかなり高い確率で将来の主力と成長している。現在の西武の編成上、どうしても投手優先の指名が予想されるが、是非とも「隠し球」として「素材型高校生野手」を下位指名して、一流選手へと育てて欲しいと期待しています。

 また例年通り、西武に関するドラフト指名情報は限りなく少なく、当日にならないと誰を指名するか分からない状況。関西の某球団の様に、ドラフトで20人ぐらい指名するんじゃないかって勢いで毎日メディアに情報をすっぽ抜かれることはまずありません。それぐらい、センシティブにドラフト戦略を練っているのでしょう。近年では、この点において千葉ロッテも共通している。最近のロッテの指名を見ていても、かなりレベルの高いドラフトをしており、いかに他球団に情報を知られないかって部分がドラフト戦略に置いて、大きなウェイトを占めているということが分かります。

 その西武の現在のアキレス腱は、とにかく投手。中継ぎ・抑えの出来る即戦力投手が欲しいはず。昨年、日南学園の左腕・中崎をドラフト1位指名しており、同じ高校生左腕の花巻東・菊池を1位指名するのかどうか。ただ、三井を戦力外にするなど、左腕不足も未だ解消されていないので、すんなりと菊池1位指名すると思われる。外れ1位で誰を指名するかが大きな注目だが、恐らく大学・社会人の即戦力投手を指名する必要があると考えていると思うので、法大右腕・二神やトヨタ左腕・中澤などが予想される。一番お勧めは、日本文理大学左腕・古川秀一投手。長崎・清峰高校出身、現在はチーム事情で試合の大事な後半1~3イニングを投げる事が多い。短いイニングをしっかり抑える事ができ、三振を取れるタイプなので今の西武の投手事情に一番ハマる投手だと思う。タイプ的に言うと、元ホークスの篠原の様なロングリリーフもできる中継ぎ左腕。石井一久や帆足の両先発左腕も30代で、続く先発左腕も必要ということで、トヨタ・中澤あたりも必要だと思う。1、2位でこの両左腕を指名することが、来年ペナント奪還する近道なのではないだろうか。

 また、西武らしい「素材型高校生野手」候補では、ある程度年代がバラけている外野陣に比べると、内野手が若干手薄である。特に左打ちのサード及びファーストを守る強打の選手が欲しいところ。西条高校の秋山なんかは西武が好きそうな素材型選手だが、3位指名までに消えると思われる。また、常葉橘の庄司投手は高い身体能力をみせる。高校日本代表では、普段守る事の無いセカンドを本職の様にこなしており、守備も期待できる。若干走力が劣るものの、センスの固まりと評される打撃力などを考えると、レイズ・岩村の様なサードとして育成するのは非常に面白いと思う。

 ただ、この両選手は西武らしい「隠し球」とは程遠い全国的に有名な選手であることも考えると、ここでは別の選手を捜してみる。個人的にお勧めなのは、尾道高校投手・中下選手。180cm・85kgのがっちりした体格で高校では左腕エースで4番。強打の左打者として評価されている選手。鈴木健の様な「和製大砲」として、西武に大きく育成して欲しい選手。小さくまとまると、高木大成の様な中距離打者になるが、ここはおかわり君の様に大きな当たりが打てる選手になって欲しい。GG筋トレ部に入部して、鉄人・金本の様な究極な存在を目指して欲しい選手である。

<理想型>
1 菊池(花巻東)or 中澤(トヨタ)
2 古川(日本文理大)
3 戸村(立大)などの即戦力右腕(大学・社会人)
4 庄司(常葉橘)
5 中下(尾道)


球坊主
 「郷土シリーズ」四国編の最終回です。今回は「高知県」です。

 ゴジラ5打席連続敬遠事件や現ヤクルト・森岡を擁しての涙の甲子園初優勝など高校野球界に話題を振りまき、高知県で黄金時代を築いた明徳義塾や火の玉ボーイ・球児を輩出した名門・高知商業など「野球処」として名高い四国の中でも野球が盛んな所。

 高知県出身史上最強打者は、高知高校出身の「ミスターロッテ」こと有藤道世。「10.19決戦」として有名なロッテvs近鉄ダブルヘッダーの年のロッテ監督が有藤氏。この試合の9回裏、判定に対する抗議を9分間行った。当時のパリーグ規定では、「4時間以上試合時間が経過した時は、そのイニングで試合終了とする」とあった。同点で迎えた10回表の近鉄の攻撃が終わった時点で3時間57分。残り3分で裏のロッテの攻撃を終了させることは不可能で、その時点で西武の優勝が決定。もし、この抗議がなければ、11回の近鉄の攻撃があったかもしれないと言われているぐらいの「伝説の9分間」である。

 選手としては、落合にサードを譲り、自分は外野へコンバート。監督としては、落合を中日へトレードで放出。何かと落合と縁のある人物。ただ、現役から監督までロッテのみで野球人生を過ごしており、現在も千葉県内でお好み焼き屋を経営。現役18年間で引退の年を除く17年連続二桁本塁打を記録している。14年連続二桁盗塁も記録しており、2057安打、348本塁打の強打者のイメージが強いが、意外と走力も優れていた。ちなみに通算盗塁数は282盗塁。

 高知県出身史上最強投手は、現役の高知商業出身の「虎の守護神」藤川球児。松坂世代で最速で結婚した男として有名(プロ入り2年目)。2004年(プロ入り6年目)途中までは、全く芽が出なかった。松坂を始め、横浜・村田、ソフト・和田、杉内、新垣、巨人・久保、木佐貫などすでに1軍で主力として活躍している選手達が大勢いた。球児が世間を賑わしたのが、「20歳での結婚」と「キャンプ期間中の休日にパチンコ屋で喫煙していた」週刊誌ネタだけでした。当時の監督かコーチが1軍選手でも無いのに、休日に練習せずにパチンコ屋で喫煙するなんて体調管理の観点からもプロ意識に大きく欠ける行為として非難されていました。
 怪我の功名から2004年後半から別人の様なストレートを投げ始め、中継ぎで1軍定着。2005年には「JFK」の一員として優勝に貢献。低めのストレートが「おじぎ」することなく、ホップして伸びる球質で、漫画の様なボールである。あのボールがいつまで投げられるかは心配であるが、現時点では紛れも無くナンバーワンのストレートだと思う。ただ、ストレートに比べて、フォークなどの変化球がそれほど大きく変化しない為、あと5年後にどの様なタイプへ転向しているか非常に興味のある投手。今年は、昨年までの圧倒的な力の差が見られる事が減り、プロの打者がかなり研究してきていることが伺える。来年以降は、「野球人」としての総合的な力が試されるシーズンとなるであろう。

<その他の選手>
・王監督のお気に入り 元西武・鹿取
・現役時代に性犯罪で逮捕されたエース 元中日・中山
・史上唯一FA移籍して、1試合も出場せずに1年で解雇された選手 元阪神・山沖
・1985年セリーグ制覇胴上げパームボールが得意だった投手 元阪神・中西
・代打屋 9年連続代打ホームラン 代打満塁ホームラン日本記録4本 元阪神・町田
・ベンチがアホやから引退して政界へ タイ王国ナショナルチーム監督 元阪神・江本


球坊主
 しばらく諸事情により更新が滞ってました。

 気を取り直して、今回は「郷土のスター選手」四国編第3回ということで、リクエストのあった「徳島県」を取り上げていきたいと思います。

 「ジャンボ・ジェット・ジョー」の尾崎3兄弟を生んだ徳島県。

 高校野球では、金属バットのポテンシャルをフルに活かした打撃一辺倒のチームを作り上げた「攻めダルマ」こと蔦監督が率いた池田高校が特に有名。元巨人・水野金太郎氏を中心とした「やまびこ打線」は、KKコンビを擁したPL学園と共に80年代を代表する甲子園の象徴でした。

 徳島県出身最強投手と言えば、川上憲伸でしょう。高校時代も含めれば、名司会者・坂東英二でしょうが、プロでの実績となると川上に軍配が上がります。坂東の高校時代の実績は尋常じゃありませんが、それがその後のプロでの投手人生を短くしたのかもしれません。延長18回完投なんて当たり前の時代でしたから。そもそも延長18回までという規定ができたきっかけが、坂東の延長25回完投した試合だったそうですから。ちなみに坂東ー川上は徳島商業の先輩・後輩で繋がっています。

 現役大リーガー・川上のカットボールの切れは凄まじいです。日米野球で来日したメジャーリーガーをして、本物のカッターを投げる唯一の日本人投手と言われたぐらいの切れです。何度もバットをへし折るシーンをこれまで見てきました。そしてコントロールが良く、150km近いストレートに、100km前後のスローカーブ、そして140km前後のカッター。更にフォークも投げるとくれば、なかなか打てません。絶好調時には、全く手がつけられない投手です。そして、「男」臭さを漂わせる昭和っぽい投手であり、未だ独身貴族を貫く。外見とは裏腹に、天然ボケを連発する性格であり、非常に好感を持てるナイスガイである。また、バッティングも日本人投手随一のレベルであり、メジャーでも2度代打出場している。

 現役投手と言う意味では、ハムの「小さな巨人」武田久も素晴らしい投手です。170cmあるかないかの身長から、一杯一杯に歩幅を伸ばした投球フォームから繰り出されるストレートは初速と終速の差が小さく、ガン以上にスピードを感じ、手元で伸びてくるボールである。「キレ」という意味では、虎の藤川に匹敵するストレートを投げる投手です。

 最強投手・川上に対して、最強野手は「ミスターブレーブス」と呼ばれた長池徳士。現・鳴門第一高校出身。未だにパリーグ記録の32試合連続ヒット記録保持者。3割40本100打点を3度記録した大打者。2度のシーズンMVPに輝くなど1960年代後半~1970年代中盤にかけて活躍した。9度のリーグ優勝を果たし、5度「V9巨人」と対戦するも1度も勝つ事が出来なかった。V9巨人の時代が終わると、ようやく日本一になることができ、3年連続日本一を達成し、阪急黄金時代を「ええで、ええで」の上田氏と共にする。長池が引退すると共に「ええで、ええで」の上田阪急の黄金時代も終焉した。

<その他の選手>
・「ええで」節 上田監督
・ストレートとフォークしか球種の無い 横浜・牛田
・ミスターシンカー 元西武・潮崎
・若くして巨人に潰された現うどん屋オーナー 元巨人・條辺
・最近太り気味の第一回WBCベストナイン ロッテ・里崎
・投打で元ドラフト1位候補 徳島市内スポーツバー「ZERO」オーナー 元ロッテ・寺本
・「やまびこ打線」主軸でエース 元横浜・畠山
・野村ID野球の落第生 左の好打者 元ヤクルト・秦
・メモリアル男 元ダイエー・広永
(ダイエー時代の背番号47を1年間に3選手が着用。広永(後にトレード)ー>シグペンー>ライマー)
・ミスターやまびこ打線 元巨人・水野


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