★Tips 1 : 今日の岸さん、ストライク率は約64.6%とあと少しで2/3という素晴らしい成績でした。
33度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ13度、
3ボールまでいったのがのべ5度、そして四球2で1ボール以内での勝負が約60.6%、
多少2ボールでの勝負が多く、ある程度苦しい勝負もかさむもの
その中でも極力それ以上ボール球を使わずに四球を2のみに抑えるなど
今日の岸さん自身はゾーンで大胆に勝負できていたと言えます。
今日の岸さんは最速144km/h、平均して140km/h付近を計測する
その本来の速球を数多く駆使していきながら
いつもどおり素晴らしいカーヴと、そして今日はようやく久しぶりに
そのチェンジアップが“勝負球”として駆使できるレヴェルの精度と制球とを誇り
その3つの勝負球をまんべんなく、バランス良く投球の軸として駆使することができる投球で
それにスライダーをも効果的に織り交ぜていくことで
8イニングを投げて投球数127、四球2を含めた出塁は計9個と多少かさむものの
三振を7個奪いながらイニングをどんどんと消化していき
自責点・失点ともに2のみにまとめ、QSをじゅうぶんにクリアしてくる成績で
素晴らしい本格派エースの投球を久しぶりに魅せてくれましたね。
ただし、前回登板と同じようにフライアウトが9個、それも
外野フェア領域に達したものが7個とまだまだ多いのは課題として残り
今日もイーグルス牧田選手に
継続して今シーズンの岸さんの大きな課題である本塁打を浴びたり
好成績の陰にはクリさんをはじめとした
ライオンズ外野守備陣の素晴らしいフィールディングや
打球が野手の正面を突くなどの“ひとにぎりの運”があったことも
決して忘れてはならない要素であり、また今後の岸さんの改善点といえるでしょう。
それでもとにかく、ようやく第3の勝負球であるチェンジアップを
左打者にも、そして右打者にも同じように精度・制球よく駆使することができ
球種を相手攻撃陣に絞らせることなく三振を数多く奪えたことは
岸さんが今後、また本格派エースとしてさらに数多くの三振を奪いながら
相手攻撃陣を圧倒していきイニングを重ねていく素晴らしい投球を継続するために
非常に大きな一歩前進となり、大きな自信となった今日の投球といえ
今日のような、3つの勝負球をどれひとつとして欠かすことなく
バランス良く、その素晴らしい精度と制球とを維持したまま
投球の軸として縦横無尽に駆使できるゲームが数試合継続していけば
相手攻撃陣もそう簡単に球種を絞っていくことは難しくなり
課題である本塁打を浴びることも大きく減少していくでしょう。
今後も変わることなく、まずは岸さんの最大の武器であり投球の欠かせない軸である
速球、カーヴ、チェンジアップの更なる改善と向上を最優先課題とし
その3つの勝負球を、どれもが他のどんな投手のものとも異なる
岸さん独自の素晴らしい軌道を誇るレヴェルまで高めていってほしいと思います。
★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いての打席が計18度、
その内訳は 4-16(うち二塁打2、三振10)、四球1・犠打1で得点圏に残塁8、得点4。
今日は13安打・3四球で出塁は16、三振暴投による出塁1を加えた
その全17人のランナーの行方は残塁11・併殺打による二塁封殺1・
左翼手補殺による本塁刺殺1で得点4という結果でした。
得点圏にランナーを置いた場面で、今日奪った三振11個のうち
実に10個までを奪うイーグルス先発、田中投手の投球は
まさに本格派エースと呼ぶにふさわしい素晴らしい投球で
ライオンズ攻撃陣も計11個と数多くの残塁を喫しますが
その一方で、逆に言えばランナーがいない場面の打席で
ライオンズ攻撃陣が喫した三振はわずかに1のみで
8イニングで139球を費やさせながら打席で忍耐強く闘い
まずは出塁を16個も奪い続けたライオンズ攻撃陣もほんとうに素晴らしく
結果、数多い残塁を上回るそれ以上の出塁を奪い続けたことが
4点を奪うことに成功した最も重要な要因となりましたね。
今後も三振を恐れすぎることなく、2ストライクと追い込まれたならば
なんとかフルカウントに持ち込んでいって球数を費やさせ、
その上で出塁を奪っていくことでチームの得点に、勝利に貢献する打席を
数多く創っていくことを常に打席では最初からアタマに置いておきつつ
その上で、どんどん初球から積極的に、自分の狙い球を絞って
痛烈に打ち返していってほしいですね。