★Tips 1 : 今日の一久さん、ストライク率は約61.9%、2/3を少し下回る物足りない成績でした。
24度の打者との勝負のうち2ボールまでいったのがのべ10度、
3ボールまでいったのがのべ5度、そして四球1で1ボール以内での勝負が58.3%、
全体として少々思うようにストライク・ゾーンで勝負できず
序盤、思うような制球ではなくボール球がかさんでしまい
四球を出すくらいならとストライクを取りにいった球を痛打され
連続で二塁打を浴びる非常に苦しい内容。
その中でも6イニングまでイニングを消化でき、自責点3と
QSをクリアするまでにまとめたことは一定の評価をしてよいでしょう。
今日の一久さんを救ったのは、中盤から“意図して”高めに速球を使い
ゾーンの高低をうまく駆使し、広く利用したこと。
低めを意図した投球が高く浮いてくることはもちろん避けるべきですが
だからといってとにかく低め、すべて低めに集めていれば安心だ、というものでは決してなく
“意図的に”高めを使うこともゾーンで勝負するには必要不可欠な要素。
今後とも高低、緩急を駆使してゾーンを立体的に使いつくす投球を魅せてほしいですね。
★Tips 2 : 今日のライオンズ攻撃陣は得点圏にランナーを置いて 1-9、1四球で得点圏に残塁4。
今日は7安打・3四球と出塁は10、失策1を加えた11人のランナーの行方は
6残塁・2併殺打・1併殺で2得点のみという結果。
昨日・今日となかなか得点圏のランナーを本塁に還すことができず
ファイターズ攻撃陣の効率的・効果的な得点の重ね方に比べ
フラストレーションのたまるライオンズ攻撃陣でしたが
ライオンズは今、長打という素晴らしい武器を持ってはいるものの
それ以外の部分では全般的にまだまだ如何にランナーを本塁に還すかを追求する段階にはおらず
とにかくその前にまずはいかにして出塁を数多く稼いでいくかを課題とする段階。
その部分では、例年のように貧打と言われ続け
その中でいかにして出塁し、そして得点圏のランナーを還すかの課題に取り組み続けた
ファイターズ攻撃陣に一日の、いや二日・三日の長を認めるべきでしょう。
NPB全体として打率、出塁率、長打率すべてが例年になく低水準の今シーズン、
特にディフェンス(投手・守備共に)の素晴らしいファイターズ相手には
ライオンズ攻撃陣の武器は全般的になかなか発揮できにくいもの。
とにかくこの3連戦は今シーズン、勝ちが負けの2倍に達するかという
ファイターズの素晴らしさが際立つゲーム続きとなってしまいましたね。
★Tips 3 : 銀仁朗さんについて、
その打率がどうこうと議論の俎上にのぼることが非常に多いですが
むしろ彼の課題とすべきは高い打率を残した交流戦の時期も
そして現在のように目に見えて打率を低下させてきたときも同じように
出塁率と打率の差(IsoD)が非常に小さいということ。
典型的なフリースウィンガーであり、チームの得点に対する貢献という観点からは
非常に物足りないものがあることは事実です。
このあたりの銀仁朗さんの打席での考え方(打ちたい、打ちたいでいっぱい)こそ
今後彼が最優先に改善していく課題ではないでしょうか。
★Tips 4 : 今日のナカジさんは
勝ちたい、ランナーを還したい、打ちたいと
いつになく冷静さを欠いて振り回し、かえってファイターズ投手陣の思うつぼという結果。
ローマは一日にして成らず。
悔しさを糧に、反省し課題とすべきところは冷静にふりかえり少しずつ改善していくと共に
なかなか結果が伴わなくとも自分たちの長所を疑ったり崩したりすることなく
今後も何を言われようとも頑固に貫き続けてほしいですね。