“風に向かって立つライオン”たれ | Peanuts & Crackerjack

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Dedicated to the Saitama Seibu Lions organization and its players, baseball itself, and those who want to know what counts most in a given situation you are in and to make right decisions in a confident manner everytime. May the 'dose of luck' be with you!

$ピーナッツとクラッカージャック-BS20100719

今日のゲームは序盤からミンチェさんにとって
様々なフラストレーションのたまる投球だったことは

もちろんじゅうぶんに理解できるものでした。

1回に先頭打者を出塁させると
ピックオフ・プレイでホセさんとの呼吸が合わず
ボークをとられすぐに得点圏へと進塁を許したこと。

2回にも先頭打者を四球で出塁させ
2アウト1・2塁までいきながら
川崎選手に四球を与え満塁とした後

本多選手の当たり損ないのグラウンドボールで
間一髪の内野安打を、得点を許したこと。

その他にもあと一歩で、軌道が数センチ違えば、
そしてもう少し守備範囲が広ければ、連携が合えば

アウトにできたかもしれない打球が
ちらほらと散見されたことは確かです。

ただ、いつも言うように
先発投手としてマウンドに登り

その一段高いフィールドの中心にたち
ゲームの大部分の間、常にまばゆいスポットライトを浴び
ショーの中心で主役をはり続ける選手ならば

そんなあと数センチの運で、そして
守備陣の多少の呼吸の乱れで

ほしいアウトをなかなか順調に積み重ねられず
ランナーをどんどん背負い失点を喫したとしても

気を落としてその日の自分の投球を疑い
より完璧を求めて神経質になってみたり
動揺してアタマに血がのぼってみたりすることなく

常に堂々と、どっしりとマウンドで打者を見降ろし
それでも“ひとにぎりの運”と守備陣を信じ

1球1球、“その投球が指を離れるまで”だけに
最高の集中力をつぎこむ開き直りと覚悟が欲しいところ。

こういったある意味“試練の時”
先発投手として長いイニングマウンドにい続ければ
必ず何度も何度も訪れるものです。

その度ごとにアウトになっていたはずなのに、とか
進塁や失点は防げたはずなのに、とか

そんな“強い願い”をそのまま反転させてしまった
やるせない“強い後悔やいらだち”を抱え増幅させては

先発投手としてのしごと、つまり安定して順調に
長いイニングを最少失点でやりくりしていくことは
相当困難なことだと言えるでしょう。

考えてみれば、これまでもとらえられた打球が
野手の素晴らしい守備や正面を突く“運”でもって
どれだけアウトになってきたことか。

もちろん5回の高山さんの後逸プレイなどは
それで失った追加点があるだけに

こちらも彼にとってそれまでのゲーム展開が
自分の望むようにいかないものだったからといって
しかたがないね、というものでもなく

エラーをおかしてしまったことそのものよりも
まだまだ重要な局面で自分をうまくコントロールできず

堅実さを、集中力を欠いたプレイになったことを
大いに自ら反省すべきものですが

だからといって本来その試練に堂々と立ち向かい
乗り越えていくべき投手がその後堰を切ったかのように
次々と大量失点を喫して良いというものではなく

時間と球数とそして打者数とをじゅうぶんにかけて
常にうまく最少失点におさえる投球を魅せ接戦に持ち込み

攻撃陣に挽回の、そして勝利をもぎ取る“チャンス”を
与える役割を果たす必要があるもの。

特にチームの軸たる中心選手として
先発ローテーションの一角を担い続けるならば

あからさまに残念そうな、消化しきれない表情をみせ
そのままずるずると引きずって集中力を欠き
連打連打で大量失点を喫するくらいなら

ベンチに帰ったら存分に面と向かって罵ってやるから
そのためにもここは自分も無様に打たれての
大量失点だけは絶対に避けるんだという

強い集中力を魅せてほしい。

以前タイガースの下柳投手が内野陣のエラーに対し
グラヴをマウンドに叩きつけて叫び
フラストレーションを放出した場面を見たことがありますが

誰もが動揺を抱えたままそれでもおとなしく我慢して
しかたなく首脳陣だけが怒りを露わにするくらいなら

ベンチに戻ってでも選手どうし喧嘩するなり、また
起用する首脳陣に食ってかかるなりするほうがいい。

そこにはそれだけの自分個人に対する
強い誇りと強い責任感がある証拠なのだから。

もちろん一方で首脳陣は失敗は責めずに忍耐強く
うまく“ないものねだり”だけはしないように

自分たちに与えられた“限られた人材”を
その特長を最大限魅せることで活かすべきですが

そこまでの成熟に至っていない選手たちは
同じようにはうまく自分の中で消化し、
また処理できないことも多々あるはず。

そんなときにやりたくてエラーをおかすのではないから、
そして望んで打たれ失点するのではないからと

自分を無理矢理表面上だけ抑え込んで
結局のところ割り切って集中することができずに
自分もずるずると悪い結果を出すよりは

とにかく摩擦上等で、荒削りな方法であったとしても
フォローは全体を見る視点を持ち、懐の深い首脳陣に委ね

自分の集中力維持のためにも、そしてもちろん
チームのメンバーの集中力維持のためにも
自分なりの真剣なコミュニケーションをとること。

そうやって積極的に自分なりのコミュニケーションをとり
その中で相手により伝わりやすい手段を学んでいくことで

そのひとなりのリーダーシップは醸成され洗練されるもの。

そしてそこでは先ほども述べましたように
自分に対する強い誇りと責任感が産まれるもの。

そういった過程を踏んでこそ
荒削りでやんちゃで勢いに大きく左右される“青き若さ”

チームの軸たる中心選手として
勢いの“防波堤”として安定して結果を残すことのできる

立派に独り立ちした成熟した個人へと成長していくもの。

先発投手として、クローザーとして、そして
ラインアップに常に名を連ねる主軸打者として

チームの勝利を、ペナントレースの優勝を切に願うならば

あれやこれやとリーダーシップの“カタチ”にこだわって
その資質の有無を悩み躓くのではなく

まずは自分なりのコミュニケーションを積極的に、
そして頻繁にとっていくことでしょう。

さあ、明日は今日の悔しい敗戦をうけて
ライオンズの各選手たちはどうコミュニケーションをとり

その敗戦を消化し吸収してきっちり準備し
目の前のゲームに、1勝負1勝負に高い集中力を維持したまま
向かい続けることができるか。

明日のゲームこそライオンズの選手たちにとって
非常に重要な“魅せる”ゲームとなるばず。

楽しみにしております。



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