mission ; heroics in LIPS | Peanuts & Crackerjack

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$ピーナッツとクラッカージャック-BS20100704

この3連戦ではいずれのゲームでも
6回、8回、そして今日の8回と

守備陣の“珍しい”ミスが起こり
そしてある程度点差の開いていた昨日を除き

そこから投手陣がどうしてもこらえきれずに
ずるずると大量失点という結果となりました。

さてさて、こういった敗戦の原因といえば
もちろん第一には戦線離脱した主軸選手たちなのでしょうが

どうしてもゲームに参加していない選手たちより
ゲームに参加して“直接的に”その手でミスを犯した
代替選手たち、若い選手たちにその矛先が向きがちです。

ただ、ケガで戦線離脱はある程度どうしようもないのならば
もちろんミスだってある程度どうしようもないものですし

大量失点の過ちだって何度も何度も繰り返さない限り
これまた長いシーズン、起こり得る話なのです。

でも、そんなときでも選手たちだって
この目の前のゲームをどうにかこうにか勝っていきたいし

そんな離脱したメンバーやミスを犯したメンバーを
どうにかこうにかカバーしていきたいと強く願うもの。

ただ、こういった状況で本来最も避けるべきなのは

自分が絶対になんとかチームの勝利をもたらすのだと
過剰に肩をこわばらせて視野を狭くし

毎打席毎打席結果を出さなければならないだとか
自分の投げるどの球をも打たれるわけにはいかないだとか

毎イニング得点を挙げて大量得点差をつけなくてはならないとか
毎イニング絶対に失点を0で抑え込まなければならないとか、

そういった完璧主義に陥ること。

そしてそういった完璧主義に陥ると
どうしてもあれも重要、これもしなくてはならない、と

すべてに神経をはって血眼になって臨み
結局肝心な“魅せ場”でその最大限の集中力を発揮できず

すべてがチグハグでもどかしいまま
思うように結果をだすことが余計に難しくなるもの、

それを避けるためにはやはりどんな状況であっても
その状況に応じてチームの勝利に最も近づくために

自分が最低限こなすべき“ミッション”をきっちり設定し

そのミッションを遂行する場面、状況では
最大限の能力と集中力とをもって勝負に挑むと共に

それ以外の場面では肩の力を抜きリラックスして
無理をせず1つひとつ堅実なプレイを重ねていくこと。

投手陣、そして守備陣は今の状況でも
やり遂げなくてはならないミッションは同じで

大量失点だけを防ぎ、接戦にもちこむこと

ここにあるのでしょうが

さて、攻撃陣はこれまでであれば

クリーンアップの一振りで必要最低限の得点をあげること

このミッションでじゅうぶんゲームの勝利を
1つ1つ順調に積み重ねてこれたのですが

今、この状況でゲームの勝利をもぎ取っていくために
更にもう1つ、もう一段歩を進め挑戦することが必要で

いったいどんなミッションを勝利への1つの目印として
明確に設定すべきなのでしょうか。

わたしは、高いハードルであるということは重々承知の上で
今も戦線に残っている攻撃陣の主軸選手たちには特に

LIPSでの逆転となる一振り

これをミッションにぜひ加えてほしいと思います。

LIPSとは "late-inning pressure situations"

つまり攻撃陣の観点からいいますと
ゲーム終盤である7回からゲーム終了までの間かつ
自分のチームが1点~3点ビハインドの場面での打席のこと。
(※満塁であれば4点ビハインドも含めます)

つまりざっくり簡単にいうと
守備側の視点ではリリーフ投手を起用したとき
ホールドやセーヴの記録がつく状況の勝負のこと。

もちろんセットアップ・マンやクローザーが出てきますから
非常に困難なミッションであることには間違いないのですが

こういった状況で逆転の一打を放てることこそ
まさに“勝負強さ”の象徴であり

そして多くの修羅場を乗り越え積み重ね
その酸いも甘いも血肉としてきた経験を持つ

そんなベテランたちの最大の“魅せ場”なのです。

そこには数多の修羅場をくぐりぬけてきたからこそ
その経験から肌身で学んだ読み、駆け引きがあり

そして何よりその余裕が自らをじゅうぶんにリラックスさせ
余計な力みや迷いを生じることなく適切な、最高の集中力で

その一振りに素直に“懸ける”ことができるもの。

今シーズン、ライオンズはLIPSにおいて
13度得点を挙げることに成功していますが

その内訳はヤスさん4度4打点、クリさん2度2打点、
ナカジさん2度2打点、ブラウンさん1度エラーにより1点、
高山さん1度2打点、義人さん1度1打点、
阿部さん1度1打点、そして上本さん1度1打点。


ただ同点に追いつく一打はあるものの
逆転の一打は残念ながらまだ1度もありません。

ついでに同点での7回以降の得点は12度あり

内訳はヤスさん4度3打点+エラーにより2点と
クリさん3度4打点、ブラウンさん2度2打点、高山さん1度1打点、
義人さん1度1打点、そしてワイルド・ピッチにより1点。


役者はやはりいつもラインアップに名を連ねる
チームの軸たる中心選手であることは確かで

あと一歩で逆転の一打というところまで
既に到達しているものもあるのも確か。

ですから明確にこういったLIPSでの逆転を
ひとつのチームのミッションとするのは
決してムリなものでも遠い理想でもなく

他の攻撃陣メンバーも逆転の一打を放ってくれるだろう
ヤスさんやらクリさんやらの打席の前に

それこそ“繋いで”テーブル・セッティングし
一打逆転のお膳立てをする計画を

アタマの中に明確に描きながら自分の打席を迎えることができ

また投手陣も改めてそういった逆転の一打が1度でも出れば
なんとか大量失点だけは防ぎ接戦へ、という意識を

これまで以上に明確に持ちながらリラックスして
自分の投球ができるようになっていくでしょう。

とにかくこういった勝利を思うように積み重ねていけないときには
あれやこれやと何でもすべてまんべんなく
今以上に“必死に頑張る”のではなく

今の状況に応じた最適のミッションを導き出し
そのある1つのミッションに向かって

余計な肩の力を抜きながらリラックスして
最適で最高の集中力で挑戦していくことがオススメですね。

LIPSでの逆転の一打。
ぜひ攻撃陣の1つのミッションにいかがでしょうか。



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