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$ピーナッツとクラッカージャック-BS20100429

今日はライオンズ先発田中さん、二番手岡本さん、
マリーンズ先発香月投手、二番手大谷投手と

そのキャリア初もしくはそれに限りなく近い
若い投手たちが次々とマウンドに姿を現した、

そんなユニークなゲームとなりました。

いくらルーキーとはいえドラフト指名を受けており
さらには首脳陣が登板のチャンスを与えるのですから

この1軍のマウンドでじゅうぶん通用するだけの
能力的を持っていることは確かなのですから

こういったルーキーたちの投球を判断するにあたって
やはり観るべきポイントは

こういったまばゆいスポットライトの中で
素晴らしい打者、走者を向こうに回して
ある程度長い間投げ続ける中で

様々なきっかけで自分の思うような投球ができず
相手打線にチャンスを与え、作られた時に

いかにして失点を防ぐか、そして
いかにしてうまく最少失点にまとめるか、ということでしょう。


マリーンズ大谷投手は投球数20のみで
しかも2イニングをパーフェクトに抑えたため
今日の登板だけでは判断しかねるかと思いますが

他の3投手の中ではやはりマリーンズ香月投手が
一番内容のある投球を魅せてくれたと思います。

香月投手、今日の登板では
5回を投げ切って打者26人に対し投球数105、
被安打8(うち被本塁打1)、与四死球4、奪三振3で失点・自責点ともに4、


もちろん5回を4失点で最後にはアップアップの表情、
マリーンズ攻撃陣の大量援護に助けられた側面も大きく
まだまだ立派に独り立ちとなるまでには
更なる成長が期待されるところですが

それでも直球とチェンジアップの2球種の制球がよく
どんな時でもその2球種で自信を持って
ストライクを取り、また勝負できるため

球種による大きな緩急をつけるとともに
投球フォームにも緩急をつける等の工夫もあり
相手の狙いやタイミングをうまく外しながら

ランナーを数多く背負いながらも
自滅することなく最少失点でしのぎ粘る投球が可能で

これから1軍で安定して投球し続けるレベルに
一番近い完成度を持つのではないかと思います。

次の香月投手の登板、重要になってきそうですね。

さて、残るライオンズのルーキー2投手についてですが

やはり田中さんの投球のほうが
次につながる投球ではなかったかと思います。

3回を投げて打者18人に対し投球数64、
被安打6、与四球3、奪三振2で失点・自責点ともに4。


田中さんの最大の武器は直球で
ランナーを背負った場面で相手打者が狙いを絞っていても
制球よくその自慢の速球を投げ切り

一方では凡打、併殺打、三振などで切り抜ける、
そんなシーンも魅せることができるものの

やはりその他の変化球の精度がまだまだのようで
カウントをうまく変化球でとれず、また
直球から狙いを外すまでにはいかないため

他方では狙いを絞られることで
一気に長打や巧打で失点を重ねることも
覚悟の投球となってしまうことも事実。

だからといって変化球を続けていっても
その精度はまだまだ甘いわけですから
これも狙われるといとも簡単にはじき返される。

ただ、ランナーを多く得点圏に背負っても
自滅することなく最終的にはうまく自慢の直球で

自信を持って“勝負”できることは大きな魅力ですね。

今後は何かひとつ、
いつでもストライクが取れていつでも勝負球にできる、
そしてできれば緩急をつけることのできる変化球を得て

相手打者の狙いをうまく分散させることができれば
その自慢の速球が更に活きることになり

じゅうぶんに素晴らしい活躍が
できるのではないかと思います。

今後の成長に期待したいと思います。

そして、岡本洋介さんについてですが
この“大舞台”で活躍するまでには
もっとも長い道のりを必要とするだろうということが
露見してしまった投球となってしまいました。

4回に四球、ナカジさんの送球エラーなどで
ランナーを得点圏に背負ったあと

井口選手にバットを折りながらも
うまくシングルを打たれ1点を失うと

その直後の1打席のうちにワイルド・ピッチ2つで

更に1点を失いランナーを3塁まで進められると

その後もずるずると痛打を重ねられ2失点。


厳しい場面とはいえ、いや厳しい場面だからこそ
自滅して相手打者と満足に勝負できず
ずるずると大量失点を喫するようでは
“大舞台”に上げるわけにはいかないでしょうね。

どんなにランナーを背負おうとも失点を喫しても
そんな中だからこそその投手の真価が問われます。

メンタル面での改善を図り、
そしてどんな時でも自信を持って
相手打者と勝負できる武器を磨くこと。

タイヘンですが、大舞台で活躍する将来の自らのため
ぜひ一つ一つ乗り越えていってほしいと思います。

さて、このように今日はルーキーたちの
“大舞台”での初々しい投球を満喫できたゲームでした。

ゲームの勝敗という側面で見ると
ライオンズ攻撃陣 vs マリーンズ攻撃陣 となりましたが

こういった攻撃陣対決となるとやはり
現在3割近いチーム打率を誇るマリーンズ攻撃陣の
きっちりとらえてくる振りの鋭さが目立ちましたね。

昨年のファイターズのように
本来脇役と目される下位打線に至るまで切れ目なく
“繋がる”打線というものはとても脅威ではありますが

チームの軸たる中心選手がきっちり揃い
そのしごとをキッチリこなしている
今のライオンズが乗り越えられない相手ではないのも確か。

今後とも自分に自信を持ち続け
チームメイトを信頼し続けて

その持てる力を集中して最大限発揮し
1つひとつ勝利を積み重ねていってください。



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