今日もまた素晴らしい投手戦。
涌井投手、9回を投げて162球
被安打4・与四球4・奪三振8、自責点・失点ともに2。
一方イーグルスの先発、岩隈投手も
10回を投げて149球、被安打9・与四球2・奪三振10で
自責点・失点ともに2。
そして延長戦に入ってからは予想されてはいたものの
ハラハラドキドキの展開でした。
それでも勝利をもぎとれたことには
もちろんいくつかの“アンラッキー”があったものの
とてもたくさんの“ラッキー”が大きく寄与したことも確か。
ベイリス投手、今日はストライクが入りませんでした。
1アウトはとったものの3四球で満塁として降板。
ついにこれまで6試合続けてきた防御率0.00も
7試合目で終了かという場面でしたが
その後目下首位打者の3番鉄平選手を星野投手が三振に、
そして目下本塁打数2位の4番山崎選手を
大沼投手が三振にきってとり、なんとまだ防御率0が続き
そしてほんとうにうれしいことにホールドまでつくことに。
ベイリス投手、とてもラッキーな7試合目の登板でしたが
これも実績のとっても重要な要素です。
いつかは自責点のつくこともあるでしょうが
それでもその前に長くゼロを続けていけば
防御率はかなり低いままです。
相手はどうしても“数字”をアタマに入れて
その選手の力量を量る判断材料、指標とします。
そしてそれがある程度蓄積されていけば
それは避けて通れない“実績”や“カオ”となり
ますます相手との勝負がしやすくなります。
今日の涌井さんだって
1回は銀仁朗さんの素晴らしい盗塁阻止があり
3回はボカチカさんの素晴らしいプレーに救われ
4回はイーグルスのスクイズ犠牲バントが噛みあわず失敗し
そんな中でその後も素晴らしい投球を続けたのです。
そこにあるのはラッキーな結果に対し感謝して
その“実績”に対する効果をじゅうぶん認識し
自分の持つ力を疑うことなくそれ以降も向かっていく姿勢。
ラッキーな結果がでたとしてもそれよりも
そこまでに至るプロセスの悪さのほうに意識がいき
自分の持つ力を疑い始めれば
それ以降、余計に自分の持てる力を発揮できなくなり
ついには結果もどんどんついてこなくなります。
ですから、今日の内容は自分の実力外と割り切り
その結果にあるラッキーをじゅうぶん感謝して
与えられた場所で自責点を1点でも少なくするという
“しごと”を念頭に置き、これからも丁寧に集中力をもち
1球1球、1打者1打者、1イニング1イニングを
消化し蓄積していってほしいと思います。
大沼さんもそう。
11回、死球・四球でノー・アウトでランナーを2人背負ったものの
その後素晴らしいフィールディングで犠牲バントを阻止し
ある意味ラッキーなピッチャーへのライナーでダブル・プレイ。
その裏、後藤選手の素晴らしい一振りで
これまたうれしい1勝がつきました。
四死球それ自体が“悪”なのではないのです。
それは言ってしまえば、とっても“些細な”
プロセスのひとつにしか過ぎないのです。
もちろん首脳陣や守っている野手は
心配もすればイライラもするでしょうが
ピッチャーにとっては四球はつきものなのです。
それが先頭打者の場合ももちろんありますよ。
たとえ他人が不安になってイライラしたとしても
投げている自分自身だけはそんなもの無視して
最少失点で次のピッチャーにつなぐという
じぶんの“しごと”を常に強くアタマにおいて
自分の持てる力とその投げるボールを信じ
味方のオフェンスとディフェンスと
そしてそこにある“ラッキー”を信じて
1球1球勝負を蓄積していくだけです。
ラッキーは自分の実績の
ほんとうにたいせつな一部分です。
そしてアンラッキーは
自分の持てる力とまったく関係ないものです。
義人さん、今日はチャンスの場面で2度
とらえた打球が野手の守備範囲にいってしまいましたが
自分の打撃を一貫して信じて迷うことなく続けていれば
これからも素晴らしい結果が多くついてくることでしょう。
ライオンズ攻撃陣、どれだけ凡打を繰り返し
相手の先発ピッチャーの球数が少ないまま
長いイニング抑え続けられるリスクがあったとしても
一貫して初球から打ちにいき続けていく姿勢は
自分たちの力を信じ続ける素晴らしい戦術だと思います。
これこそがひとつ“ラッキー”の要素が加われば
大量得点を可能にする破壊力なのだと思います。
主軸の不調やケガ、病気と続くこの頃ですが
そんなときはそれでも自分たちのスタイルを変えることなく
先発投手陣を軸としたディフェンスでカバーしながら
勝利を1つひとつもぎ取っていきましょう。
そう、気づいてみれば3連勝なのですよ。