Lemonもどきの恋文 | コティの箱庭

コティの箱庭

ここはアジール。時空を超えて、誰かの心を揺さぶる言葉の力を。それはまるでジャムのようにどこにでもある、ちょっとした必需品。現実世界での影の部分を、煮詰めて甘く味付けします。まあ、一緒に珈琲でも。

愛していた。

 

誰よりも深く愛していた。

故に苦しかった。貴方以上に夢中になれる人が現れるなんて思わなかった。

貴方は私を、とうとう望む形で愛してくれることはなかった。美しく妖しい、魔王のような貴方。貴方の為に死ぬなら本望だった。

 

だけどもう死ねない。生き延びなくてはならない。

その先により汚くも美しい世界が見えると知ったので、それを感じられる瞬間の為に、意地でも生き延びて戦わなくてはならない。

その強さは、貴方と出会えたから得られたものだ。より深く愛せる人に出会えたのも、貴方がいたからだ。だから貴方は今でもかけがえない存在。

 

きっと、今貴方の前で明るく笑える私の方が、貴方は愛してくれるだろう、皮肉なことに。貴方では私をこんな笑顔にさせることはできないから。

 

だから、さよなら。誰よりも愛していました。