私は43歳にして、自主自立をめざして会社組織に頼ることなく、それまでとは全く違った津軽三味線の演奏家として、第二の人生に旅立
ちました。
その時一番初めに行ったことは、サラリーマン生活で自然と身に付けていた、虚栄の意識を捨てることから始めたのです。
それは会社組織で与えられた、営業所長が持つ権限意識であり、また管理職という見栄の意識の二つでした。
この虚栄の意識は、その会社に所属していたからこそ所長の立場で発生するものであり、全く違った立場になれば、虚栄の意識は完全に捨
て去らなければならないのです。
つまり、新しく事を始めるならば、過去の虚栄の意識は障害になれこそ役に立つものではない、と言うことです。
そこで私は過去の虚栄の意識を捨てる為に、静岡市で一番の繁華街の道路端にござを敷いて、しばらくの間ボロボロの野良着姿で三味線を
弾き続けたのです。
これこそ営業所長だったといった、見栄の意識を捨てるには一番良い修行となりました。
それともう一つは、津軽三味線のルーツや歴史を知り、津軽三味線の始祖の信念に徹した活動をしていく決意を持ったことです。
その決意は、津軽三味線の始祖と津軽の歴史に埋もれて逝った亡き人々を供養する、「一弦供養」を旗印とした、祈りの芸人を標榜す
るものだったのです。
私はこの亡き人々への供養を実践する為に、毎月行われる不動尊の縁日に、道端でござを敷いて13年間、三味線を弾き続けてきました。
このように捨てる事と新たに身に付ける事を同時進行しましたが、この同時進行する事にたいへん意味があるのです。
例えば恋人にふられたら、その恋人を忘れる事と同時に、新たな恋人を探す努力をすれば、それぞれが相乗効果になるのと同じです。
この頭の切り替えが、新たな門出には非常に重要な要素になると言うことです。
第四章 サラリーマン時代を振り返って
第五章 津軽三味線の演奏家として第二の人生
<活動には物質次元と精神次元の二つがある>
<語りの世界に目覚める>
<語りの練習で知ったこと>
<弾き語りは時空を超えた異次の世界である>
<祈りの芸人の意義を知る>
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これからはインド哲学バガヴァット・ギーター の時代です。
バガヴァット・ギーターはマハト・ガンジーが座右の書としたものです。
私は宗教団体には一切入っておません。
全て独学でギーターを身につけました。
私の主義は人を集めず、布施を求めず、去る者は追わず
私はその人の、自主自立、独立自尊を尊重します。
人生の意義を知り、本当の人間としての幸せを掴んでください。
バール・クリシュナ・フミオ