工場での仕事から営業に転身した私にとっては、「思考の壁と空間の壁」の二つの壁をのり越えるのは、大変苦労しました。
それでも二十歳代と言う世代は、理論理屈よりも体を徹底的に使う世代である、という持論を持っていた私は、ほとんど休日もなくがむし
ゃらに夜遅くまで働き続けたのです。
この若い時に身に付けた、「理屈よりも身体で動け」というフットワークの軽さは、老境においてこそその効果が出てきます。
当然、仕事に没頭していた私は、こどもとの触れ合いもなくなり、また女房からの不満も出てきました。
しかし、自分は「家族の為に頑張っているのだぞ」とか、更に「俺が働かなければお前たちは生活できないんだぞ」と言った、独りよがり
の思いを抱いていたのです。
ある日事務所に帰ったら、直ぐに帰宅しなさいと所長から告げられ、嫌な予感を持ちながら真っ暗な玄関にはいったのです。
玄関には「大変な事がおきたから○○病院に来て」と走り書きがあり、直ぐに病院にむかったが、病院には既に二人の兄貴の車が止まっ
ていました。
私は、「一族見守る中でと言うほどの事か」と覚悟を決めて入室したのです。
そしたら、天井からつるされたワイヤーで右手のひじを吊るされ、泣きじゃくる娘が目に入ったのです。
娘は私の顔をひと目見たら泣くのをやめ、にこっと笑い、また直ぐに泣きじゃくったのです。
娘の笑顔を見たとたん、私は安堵してか緊張が一気にほぐれ、血圧が下がってその場に倒れこんでしまいました。
書き置きに一言「骨折をしたので」と書き加えられていたのなら、こんな倒れ込んでしまうほどの事態には到らなかったのです。
しかし、逆にこの倒れ込むほどの事態にならなければ、仕事への取り組み姿勢も変わらず、仕事中毒からは抜け出せなかったと思っています。
これは神からの啓示であると私は想い、その後は仕事、家庭、趣味と三つのバランスをとる生活に留意したのです。
とかく仕事中毒の人間は、家庭の為だとそれを理由に、父親として、また夫としての義務を放棄してしまいます。
特に今の様な、物に恵まれ過ぎている超物質文明社会にあっては、昔と違って、多様な価値観や厳しい競争や欲望をそそる誘惑など、精神
修行における環境は悪くなっています。
それだけに、夫婦円満に子供を立派に育てる家庭生活は、人間として精神性を高める最高の修行であり、これを放棄しては、次の修行の段
階には到れない、と言うものです。
この事件は、私が丁度30歳の時でした。
第三章 学生時代を振り返って
<小学校の頃を振り返って>
<今と昔の違い>
<中学校の頃を振り返って>
第四章 サラリーマン時代を振り返って
<仏陀の思想に出会う>
<毎朝の読経が始まる>
<人生最大の危機を経験する>
<人の縁によって生まれ変わることができた>
<驚異の実績をあげる>
<津軽三味線・白井勝文の誕生>
<リストラで希望退職を選択>
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私は宗教団体には一切入っておません。
全て独学でギーターを身につけました。
私の主義は人を集めず、布施を求めず、去る者は追わず
私はその人の、自主自立、独立自尊を尊重します。
人生の意義を知り、本当の人間としての幸せを掴んでください。
バール・クリシュナ・フミオ