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茶樹栽培の中止について

 下記の写真は3月19日時点での茶樹の様子です。
種類によっては苗鉢の下にまで根が伸び始め、植え付けも可能なものが多く出始めてきました。


茶08年3月19日01 茶08年3月19日02 茶08年3月19日03 茶08年3月19日04 茶08年3月19日05 茶08年3月19日06 茶08年3月19日07


 このように、苗木は準備ができつつあったのですが、昨日を持って、当会での本プロジェクトは中止となりました。

 本プロジェクトは、日本人の支援者の方から、フィリピンでお茶の産業を作り、先住民の生業にしたいという提案を受け、ご一緒させていただいてきたものです。実現するためには多額の資金が必要であり、その資金確保のためにマニラでのレストランや喫茶店の運営を行いたいというご提案を受け、昨年5月よりマニラでの店舗開設の準備に、昨年9月より苗木の栽培にご一緒させていただいてきました。

 これまで約11ヶ月間、当会もこの活動にご一緒させていただいてきました。主旨は明確で、当会としても実現できれば非常にすばらしい活動となると考え、参加させていただいてきましたが、実際の準備においては、事業計画が不明瞭であり、困難な点が多く発生してきました。

 最も根本的な問題が、何度かお願い申し上げたにもかかわらず、事業計画書をいただけなかったことです。これにより、当会と先方の役割分担が非常に曖昧な状態が続いてきました。
その結果、マニラでの店舗に関しては、展望や状況をシェアしていただけないまま、準備への協力要請ばかりが多かったこと、その要請された調整に関して必要な交通費等の経費も全て当会の負担で実施してきたこと等、
お茶栽培に関しては、要請されて行った他団体や行政との調整に対し、明確な計画をいただけないままで、結果として調整・通訳を行った当会への苦情が増えつつあったこと、茶樹を提供していただいてから後の、苗床設置・挿し木・植え付け・定期管理等の作業とそれに係る費用は全て当会のみの負担で実施してきましたが、これに関しても明確な分担や展望もシェアいただけなかったこと等、
当会としては負担に感じる部分、主旨が実際に実現できるか疑問に思わざるを得ない部分が増えてきました。

当会としましても、マニラでの調整に関してはスタッフに不慣れな点があり、先方の期待にそぐわない点があり、申し訳なく思っております。
しかし、計画や進捗・役割分担を明確にシェアいただけなかったことから、これ以上は協力関係を維持していくことが困難と思われました。

その結果、先方にもご連絡し、当会としては、本プロジェクトから撤退させていただくこととなりました。
苗木に関しては、本日全て先方のスタッフの方が引き取りに来られ、本日を持って当会での参加は終了させていただきました。

バリウェット集落での住民紛争は依然として継続しており、唯一具体的に活動が進められていたプロジェクトだけに、中止することは非常に残念ですが、上記のような負担や問題から判断させていただきました。
今後の当会のアエタ族支援ですが、本プロジェクトの中止や、依然としてバリウェットでの活動再開は厳しいという状況から、近々全て撤退する方向で進んでいます。

最終的な決定を行いましたら、またご報告させていただきます。