トロイ・シヴァン(「Dazed」誌インタビュー) | トロイ・シヴァンと、思わずはまった動画や音楽と

トロイ・シヴァンと、思わずはまった動画や音楽と

大好きなホモセクシュアルのシンガーソングライター「トロイ・シヴァン」について、動画や歌詞の対訳などを中心にご紹介します

今回は、英国ロンドンの「Dazed and Confused」誌による2018年3月14日のアーティスト「トロイ・シヴァン」のインタビューを和訳にてご紹介させていただきたい。

誤訳があるかもしれないので、ご指摘等もお待ちしている。

原文へのリンクはこちらだ。

【リンク】トロイ・シヴァン(「Dazed」誌インタビュー)

■トロイ・シヴァン(「Dazed」誌インタビュー)

「トロイ・シヴァン:アトミック・ブロンド
『今度こそ、僕はやってやるさ』--大胆なニューアルバムと、2018年初の出演映画を携え、ポップ界の21世紀型スターボーイは、クィアな視点からミュージックチャートを駆け上る」

トロイ・シヴァンはあまりに魅惑的なので、彼の肌を間近に見るだけでも恍惚となってしまう。「なんて美しいのかしら」と陽気なフェイシャリストは言う。彼女はトロイ・シヴァンの透けるような頬に、ストロベリーヨーグルトの香りと感触のする冷たいジェルをすりこんでいるのだ。

ロサンゼルスの暖冬の木曜日。オーストラリア人のシンガーと私は、「フェイシャル・バー」の椅子に横たわっていた。私たちの頭は床にむかって下がるようにもたれかかっている。彼のほっそりした脚と、サンローランのモーターサイクルブーツは、宙に向かって浮いている状態だ。彼のシャギーなプラチナブロンドの髪は、弾力性のあるバンドできちんととめられている。

蒸し顔美容器が私たちの鼻に柔らかい霧を吹きつけ、皮膚の細穴から毒素が抜けていく。私は、お肌をしっとりさせニキビの心配から守るための彼の愛用の化粧品がセタフィル(Cetaphil)であることや、シヴァンの一番好きなアイスクリームフレーバーはバニラであることを聞き出した。しかし彼の容姿の、甘さを含んだ若々しさの秘密は、皮膚よりもっと深いところにあった。22歳の彼は、髭がまばらにしか生えてこないため、生やすことができないのだ。「髭なんか生やしたら、ネズミみたいに見えちゃうよ。」と彼は自嘲気味に笑ってみせた。

こうした要素は、しきりに流行を追いロックに凝る 9‐14 歳の女の子を喜ばせるかわいらしさである。1950年台のアメリカの野外ステージの時代、「セブンティーン」誌に大好きなアイドルについてこういう情報を見つけると、ティーニーボッパーの少女たちは目を輝かせたものだ。シヴァンはこうしたアイドルの要素のすべてを備えている。Sandra Deeや、Bobby Darinといった、往時のピンアップティーンスターに見られた魅惑をそのまま備えているのだ。

しかし、私たちがスパのトリートメントを終え、陽光に輝くVentura Boulevardを歩き出すと、シヴァンはセレブリティにふさわしく極めてモダンな存在であることを意識せずにはいられない。彼のキャリアは、ニューアルバムと映画を控え、2018年には眩暈がするほど高みに上るだろう。そしてそのキャリアは、インターネット時代にしかありえない、奇妙かつワイルドな方法により築かれたものであった。

まず第一に、シヴァンはゲイである。その事実を彼は公けに隠そうとしていない。それどころか、シヴァンは歌において、愛情の対象として「彼」という代名詞を恥じらったりせずに堂々と使用している。

Tab Hunter、Johnny Mathis、そしてジョージ・マイケルでさえ、スターとしてのピーク期においてはセクシュアリティを昔ながらのやりかたで隠し通していた。そして、シヴァンのような率直さをもった表現はできなかったのである。

「僕のカミングアウトを、人気を上げるために利用するように依頼されることすらあるよ。」と彼は言う。「ゲイであることがキャリアを助けてくれるような時代に生きることができるなんて、クールだよね。」

そして二番目に、彼の18歳の誕生日にEMIと契約(後にキャピトル・レコードと契約)する前に、シヴァンは彼自身の手で、ユーチューバーとしての名声を築いていた。彼は2007年ごろから故郷のPerthにおいてステージプロダクションに俳優として出演していた。2009年のX-Men Originsにおいては、主人公Wolverineの幼少時代を演じている。12歳のときにユーチューブに投稿しはじめたポップソングのカバーにより、彼は国際的なフォロワーを獲得するようになった。「僕は、なれるものならMichael Bubléのようなジャズシンガーになりたいと考えていた」と彼は言う。

2012年には、シヴァンはさらにステップを踏み出して、カメラの前に向き合い、秘め事を打ち明けるような楽しい動画を投稿するようになった。「どうやって友達を作るか」「あなたのセックスソングは?」といった内容である。

(注:2013年4月29日の「どうやって友達を作るか」の動画がこちらだ。)


※Youtubeよりお借りしています。

(注:2014年3月10日の「あなたのセックスソングは?」の動画がこちらだ。)


※Youtubeよりお借りしています。

「Troye Sivan」は、常に何百万人もが視聴する人気チャンネルとなる。そして、2013年に、彼はゲイであることをカミングアウトする動画をアップロードした。現在では700万回以上も視聴されている有名な動画である。

(注:トロイ・シヴァンの超有名なカミングアウト動画の字幕版がこちらだ。トロイ・シヴァンがTime誌によって「2014年の世界に最も影響を与えるティーンエイジャー」のひとりに選出されたのは、この動画の影響も大きいと思われる。)


※Youtubeよりお借りしています。

彼は、いっしょに写真を撮りたがるファンにしばしば呼び止められる類の有名人である。たとえば今日は、緊張した面持ちのふたりの女の子が、アイスクリームショップの外でシヴァンを待ち構えている。(シヴァンはバニラにパープルハニーラベンダーをトッピングしたアイスクリームを選んだ。)二人組はひとりの女の子をシヴァンに引き合わせた。彼女が「彼の一番のファン!」だからなのだ。

「たぶん僕は彼女たちにとって兄みたいな存在なんだ」と彼は、彼に夢中になる女の子たちについて語る。「僕は他の人たちが僕に何を望んでいるかについてあまりゆっくり考えたことがない。だから動画の中で僕は、インターネットを通して、みんなが僕に聞きたがってる質問について答えているんだ。なんていうか、リアルな人間としてね。」

2018年には、シヴァンは才能の別の顔を見せてくれることだろう。まず春には、シヴァンはニューアルバムをリリースする。2015年にリリースされ好評を博した「Blue Neighbourhood」以来の二枚目のフルアルバムである。ニューアルバムでは、スカイ・フェレイラ、ハイム、ヴァンパイア・ウィークエンドといったインディーズのスターといっしょに仕事をしてきたAriel Rechtshaidがプロデュースに参加している。

シヴァンのサウンドはクリーンで、空気力学的なものに仕上がっている。1980年代のシンセ・ポップが隆盛を極めた時代のサウンドを思い起こさせるが、今日のメガプロデューサーであるMax Martinの手によるパワーコーラスは一歩進んだものだ。(Max Martinのチームとはシヴァンはスウェーデンでコラボレートした経験がある。)

そして秋には、シヴァンはジョエル・エドガートン監督映画「Boy Erased」に出演する。ゲイである性的指向を矯正するための施設に入ることを強要された少年の物語だ。アメリカ合衆国副大統領のマイク・ペンスによる、ゲイを一掃せんがための方策によるものであった。

(注:2018年11月14日に出ている「Boy Erased」について語るトロイ・シヴァンのインタビューがこちらだ。)


※Youtubeよりお借りしています。

この映画にはルーカス・ヘッジズ、ニコール・キッドマン、ラッセル・クロウなどのオールスターキャストが出演する。「トロイはすごく才能豊かなの」とキッドマンは共演者について語る。「トロイが道に迷ってしまったキャラクターを演じるのを見ることができるのはすばらしいことだったわ。キース(・アーバン)と私はトロイの大ファンなのーーセットで撮影しているときには打ち明けられなかったことだけれど。」

シヴァンのプライベートにとっても大きな出来事があった。彼はヒルズに最初の家を買ったところである。また最初の車も買った。(黒く輝くテスラジャパンのModel X である。)そしてシヴァンはワイルドでクレイジーな恋をしているのだ。「僕たちはまず第一に、一番の親友なんだ」とシヴァンはボーフレンドでモデルのジェイコブ・ビクセンマンについて語る。ジェイコブとシヴァンはロサンゼルスのファッションショーで出会った。「僕は彼をインスタグラムでフォローしていた。そして彼とショーで出会った。僕たちはすごく健康的で、愛しあう関係だよ。」

カップルは付き合ってもうすぐ2年になる。目ざといファンは、女優のHari Nef、活動家のAdam Eli-Werner、俳優でコメディアンのFrecklといった面々といっしょにカップルがパーティーに出ている姿をカメラに捕らえている。シヴァンは控えめな態度を保ち、常に行儀よく振る舞っている。

「刻みたばこを吸ったことがあるけど、大嫌いだったーいつも大パニックに陥ってしまう。薬局の眠り薬を飲むのも落ち着かない。僕はいつも、適切な振る舞いをすることを望んでる。」

滅亡の脅威でさえ、シヴァンを落ち込ませることはない。ドナルド・トランプは、北朝鮮のキム・ジョンウンに核兵器の脅威を見せつけるようなツイートを叩きつけている。シヴァンのように、米国の西海岸に住む人々にとってはとりわけ気がかりな問題だ。

「おそろしい戯言だよね」とシヴァンは言う。「過去にもそういった戯言はあったし、今後もあるかもしれないけど、なんとかやっていかなくちゃ。結束を深めて、互いに助け合わなければね。」

シヴァンとビクセンマンの生活はあちこちで行われるパーティーへの出席を除けば、家庭的でシンプルな幸せに満ちている。(ニューイヤーイブはパームスプリングスのパーティーで過ごしたし、ニューヨークでは、悪名高いLadyfagのパーティーに出席している。)

「僕が大好きなのは、家で過ごして料理をすることなんだ。一日の終わりに、誰かといっしょに過ごすことができる・・・僕のこれまでの人生になかったことさ! 僕自身のジェイコブとの関係と、僕の妹のパートナーとの関係に違いがあるとは思わない。妹はストレートだけど、僕の両親は妹のパートナーと僕のパートナーを同じように受け入れてくれるから、僕は世界で一番幸せになれるよ。」とシヴァンは言う。「ちょっとした極楽気分にさせてくれることなんだ。」

シヴァンはモデルの母親と、東ヨーロッパ出身のユダヤ人の祖母をもつ水道業者の父親のもとに、南アフリカに生まれた。シヴァンの両親は、シヴァンが2歳のときにオーストラリアに一家で移住した。ヨハネスブルグの治安が悪化したことが原因である。一家はPerthに落ち着き、「アッパーミドルクラス」と彼自身が形容する生活を楽しみながら、シヴァンは成長した。

「郊外の生活さ」とシヴァンは言う。「すごく、すごくサバーバンなんだ。」多くの子役スターと同じく、シヴァンは早熟な子供だった。シヴァンはベッドルームで、マドンナの歌に合わせて口パクをしながら長い時を過ごした。

シヴァンはShabbat Dinner(ユダヤ教の安息日は土曜日で、その前の晩の金曜日、おいしいディナーを作ってお祈りし、キャンドルに火をともして食事をする)の習慣を楽しみ(シヴァンは未だにポークは食べないことにしている)、そしてシヴァンの家族は(シヴァンには兄弟がふたりと妹ひとりがいる)、ありのままのシヴァンを抱きしめた。

贖罪の日(しょくざいのひ。レビ記16章に規定されるユダヤ教の祭日。ユダヤ教における最大の休日の1つ)に歌うのが、公衆の前でのシヴァンの最初のパフォーマンス体験となった。「僕の両親はすばらしい環境を築いてくれた」とシヴァンは言う。「すべてにおいて、僕を励まして勇気をくれたんだ。」

その頃、彼はユーチューブに動画をアップロードし始めたが、動画の人気は彼を著名人に押し上げた。シヴァンはその頃、セクシュアリティを模索していた。シヴァンのセレブリティとしての人気は高まっていたが、セクシュアリティはトリッキーな命題だった。「僕はよくグーグル検索で『Troye Sivan gay』と入れてキーワード検索をしていた。だって、僕はセクシュアリティをアウトされることに被害妄想をもっていた。そして、実際に誰かがそのことを察してしまったら、すべては崩れ落ちてしまうと思った。」と彼は言う。

「両親には秘密で、僕は出会い系アプリGrindrで相手を探した。でも不幸にも僕はあまりに若かった。それは完璧に違法だったんだ。僕にとっては遊びじゃなかった。僕はGrindrで愛を探しているスウィートボーイだった。僕は大人の男に出会い、恋してしまった。だけど彼は重度のドラッグ中毒者で危険な男だったし、僕の両親は知らないままだったんだ。」

シヴァンは、望み通りに人生を生きるためには、セクシュアリティを両親に打ち明けなければならないと思い、決意したーーそして続いて、世界に向けてカミングアウトした。シヴァンはまず、父親にカミングアウトし、そして父親は母親にそのことを話した。「父さんは沈黙し、泣き始めた。僕は、『まだ僕を愛してる?』と父さんに言った。父さんはイエスといい、僕を抱きしめてくれた。」

シヴァンはLGBTQとして人生を送ることにおいて責任感を感じている。シヴァンには巨大なプラットフォームがあり(インスタグラムにおける7,600,000人ものフォロワーの存在があり、スカイ・フェレイラ、Charli XCXそれにタイラー・ザ・クリエイターを上回っている)、なおかつ裕福で、受け入れられていて、白人であり、かつ性別が自己の認識と一致した男性としての特権を持ち合わせてもいるからだ。

「僕は本当に、他の人たちを助けたい。僕自身はばかげてるほどラッキーなんだ。それをわかってないようでは自分がいやになる。」とシヴァンは言う。この認識が「Boy Erased」におけるシヴァンの役にもつながっている。「いまいましいことに、あの施設は今日でも違法ではないんだ」とシヴァンは映画で描かれているゲイのセクシュアリティを矯正する施設について語る。その施設においては、少年どうしのフィジカルな接触は「短い握手」を除いては厳しく禁じられている。「恐ろしい話だけど、撮影セットには施設についての実際の文献があった。俳優が演技するのを見ているだけでも恐ろしかった。撮影を終えたときには、本当にほっとしたよ。」

シヴァンはまだ役柄について多くを語ることはできない立場にあるが、ディレクターのジョエル・エドガートンは彼はまさしく適役だと語る。「トロイの人間性が人々を惹きこんでしまうんだ。彼は神秘的かつ霊妙な資質を持ち合わせているからね。」と彼は語る。「トロイ自身の経験はまったく異なるものだけれど、彼は『Boy Erased』の思想に対して献身的だ。2018年においても、まだ多くのアーティストがセクシュアリティを明らかにできない状態にある。トロイが怖れに屈してしまわなかったのはすばらしいことだよ。トロイの信念が、ほかの人々の信念を支えてくれるんだ。」

シヴァンの音楽は敏感かつ遠慮のないやりかたで、セクシュアリティの問題にも深く向き合っている。ほとんどのポップスターが異性に対してラブソングを歌うのに対して、シヴァンのラブソングは男の子に向けられている。シヴァンは、音楽界がヘテロセクシュアリティ(異性愛)に席巻されている状況に対して答弁する立場にあるのだ。「シヴァンは重要な存在なんだ」とプロデューサーのAriel Rechtshaidは言う。「ジョージマイケルがどんなに偉大な存在であろうと、彼のキャリアの頂点においては彼はセクシュアリティを明かしていなかった。トロイは自身の人気により築かれたプラットフォームを人類の利益のために利用しようとしている稀な存在なんだ。愛というのは人を信服させるような感情なんだ。でもトロイの歌が歌っているのは、愛という感情を、これまでほとんど無視されてきたようなーーもしくは覆い隠されてきた視点から歌っている。僕はトロイの音楽の創造の現場に参加できることを誇りに思っている。」

シヴァンは「This Mortal Coil」や「The Replacements」に影響されて、ロマンティックかつノスタルジックな1980年代の音楽のムードを作り出していると語る。ファーストシングルの「My My My!」は、シヴァン自身が形容するように、ニューヨークのゲイパーティーの夜に啓発された「喜びの爆発」である。Grant Singer監督と、クリエイティブディレクターの Patrik Sandbergによるミュージックビデオにおいて、シヴァンはなめらかなモノクロ映像で撮影されながら倉庫の中で踊り、シャツを脱ぎ捨てた男の子たちがシヴァンを誘惑する。

(注:「My My My!」のミュージックビデオ、日本語字幕付き動画、それにライブ映像がこちらだ。)


※Youtubeよりお借りしています。


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真のセックスシンボルにふさわしく、シヴァンその人のシャツは、ウィンドマシンによりドラマティックに吹きすさぶ風にさらされている。彼はまた「Bloom」と呼ばれる歌をリリースしているが、その中で彼はヴァージンを喪失する受け身のパートナーの役割を演じている。

「本当なんだ、ベイビー・・・僕はこれを君のためだけにとってきた・・・約束してくれる、僕が今こわがっていたら、僕の手をそっと握ってくれると・・・君にお願いするかもね、ちょっと待ってベイビー、もうちょっとゆっくりやってと・・・君に知ってほしいんだ、僕は咲く、僕は、君だけのために咲くんだと」

言い換えると、「Bloom」はゲイのボトムを讃える讃美歌なのだ。そして私がシヴァンに、この歌の意味するところはそれなのかを尋ねてみたところ、彼は恥ずかしそうにして、明答を避けたい様子だった。「100%、花々についての歌だよ! それだけさ」と彼はウィンクしながら語る。多くの場合、シヴァンは言葉を話す必要すらない。シヴァン自身の存在感こそが力なのだ。「ただ真実であることこそ、すごく急進的なことなんだ。わかってくれる? 僕ができる、最も急進的なことは、僕自身の幸せを分け合うことなんだ。」

(注:「Bloom」のミュージックビデオ、日本語字幕付き動画、それにライブ映像がこちらだ。)


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トロイ・シヴァンこそは、ポップ界におけるゲイの男の子として、最初にのびのびできる世代である。もちろん、シヴァン自身が人生における暗い側面を認識していないわけではないし、シヴァン以前の多くのゲイのアーティストの存在を抹消するわけではない。

22歳にして、シヴァンは新たな模範を体現する存在となっている。カミングアウトしており、キャリアのごく始めからセクシュアリティについてオープンに語り、ボーイフレンドとの関係も公けにしている。シヴァンは愛され、そして心傷つき、地上のすべての人間がそうであるように、世界の病理に対して敏感でありつつも彼自身の人生を生きている。そして、世界中のティーンエイジャーの愛情と欲望の対象であり続けているのだ。

シヴァンは新世界における新たなアイドルになりつつある。シヴァンを、今年のルカ・グァダニーノの映画「君の名前で僕を呼んで」の主人公エリオの生身の姿そのものだと考えることもできる。ティーンエイジャーの男の子が年上の男子学生に感じる陶酔的な恋心に焦点をあてた映画である。主人公のエリオはティモシー・シャラメの卓越した演技により演じられている。

シヴァンは私たちが映画について話したときに映画をまだ見ていなかった。しかし、その小説のインスピレーションの源となった小説は最近読んでいた。そして、彼自身の人生もまた、自由および初恋の経験について、その映画と非常に類似していると語る。

トロイ・シヴァンのニューアルバムもまた、「君の名前で僕を呼んで」と同様、1980年代のセッティングを彷彿とさせるものであるが、シヴァンは偶然の一致だと語る。「僕は以前は、自分のことをいっぱい説明しなければならないと思ってた。--ゲイであることについて話すなら、カミングアウトについてや、それに伴う困難について話さなければならないとね。」とシヴァンは言う。「もちろん、ゲイであることは葛藤を伴うよ。でも、僕のいるコミュニティーにおいては必ずしもそうではない。一方では、逆境にも負けず軽々とカミングアウトすることができたたくさんの人々に出会ってる。僕の人生はセクシーで楽しくて、クィアで、言い訳はしないんだ。今回のアルバムでは、僕はただ進むだけさ。」

私たちの共に過ごした時間が終わるとき、サンブエナベンチュラのメキシカンレストランで泡立つグリーンマルガリータを食べながら、シヴァンの希望に満ちた存在感を感じた。直感的な喜びのもと、シヴァンは少しずつよくなっていく世の中を体現しているのだ。「僕は、すべてに対して十分に楽しめるよう時間をとりたいんだ。」とシヴァンは言う。その姿はロサンゼルスのネオンの輝きに照らされるニューウェーブのクルーナー(低い声で感傷的に歌う歌手)そのものだ。「すべてにおいて本来のよさを味わいたい。それが僕がいつも待ち続けていたものであり、試みていきたいものだ。だって、あるときには物事は間違った方向に行ってしまいがちなものだから。」でもおそらく、間違った方向に行ったりすることはないだろう。

ここまで、「Dazed and Confused」誌による2018年3月14日のトロイ・シヴァンのインタビューを和訳にてご紹介させていただいてきた。

原文へのリンクはこちらだ。

【リンク】トロイ・シヴァン((Dazed」誌インタビュー)

誤訳等のご指摘があれば、メッセージをいただければと思う。

今回のインタビューを訳させていただいた中でも、大好きなアーティスト「トロイ・シヴァン」についてすごくいろいろなことがわかったようで面白くすごく楽しかった。

たとえば冒頭に出てくるようなフェイシャルエステの場面や、アーティストの大好きなアイスクリームフレーバー、アーティスト御用達の化粧水といった情報は、両性具有的なスターが好きな私のようなファンにとってはすごく面白く陶酔できるような情報に感じられる。

また、アーティストが二人組の女の子に呼び止められるシーンがあるが、アーティスト「トロイ・シヴァン」自身は、なぜ自分が女の子にそんなに人気があるのかよくわかっていないようなのが彼の女性ファンとしては面白い。

彼の女性ファンへの絶大な人気は、海外の「スラッシュフィクション」、日本の「ボーイズラブ」「BL」といった女性向け美少年愛ラブストーリーのブームと関連しているように思われるのだが、アーティスト自身はたぶんそれを認識していないように思われる。

また、彼の一番すばらしい点は、彼が自由に恋愛をして、人生を楽しみ謳歌しているだけで、なんらかの象徴的な存在として常に世界の注目を一身に集めている点だと思う。

そういった存在は、世界中探してもアーティスト「トロイ・シヴァン」しかいないのではないだろうか。

ボーイズラブファンの女性としては、ボーイズラブものの小説や漫画を読みたい。

そしてできれば実在のスターにおいても、ボーイズラブの夢をみたい。

マッチョな男性よりも、女性としての自分が自己投影できるような、ボーイズラブ小説においては「受け」に見えるようなスターがいたらすごくすてきだ。

実際にはゲイでないとしても、女性的な美しさのあるジャニーズ系のスターはアイドルとして人気がある。

そういうスターを無理やりでもいいからボーイズラブの「受け」の設定にして、女性である自分を投影し、彼を主人公にした恋愛妄想を楽しみたい。

私がボーイズラブ小説「スコーピウス・マルフォイをめぐる三つの愛の物語」を書いたとき、ハリポタ本編の設定では、スコーピウスはおそらくはゲイではなく、ローズと結婚する運命なのだろうとは思っていた。

それでもどうしてもスコーピウスに親友で心から愛し合っている関係のアルバスとくっついてほしくて、両性具有的な美少年「ジョナサン・ケース」演じるスコーピウスをイメージしながら、スコーピウスとアルバスの二次小説を書いた。

「スコーピウス・マルフォイをめぐる三つの愛の物語」についてはFC2小説で公開しており、このブログのプロフィールからご覧いただけるので、18歳以上でボーイズラブに抵抗のない方はよろしければ読んでいただければと思う。

そしていま、ハリポタ以上に、アーティスト「トロイ・シヴァン」の大ファンになっている。

18歳からカミングアウトしているトロイ・シヴァンの場合、彼を「受け」としてボーイズラブストーリーを書くことは、必ずしもウソではないのだ。

私の大学時代などには、そういうスターなど探してもどこにもいなかったから、つくづく時代が変わったことを実感している。

My artist Troye Sivan and his music reminds me of my purest emotions.
His music makes me feel love again, love for the world, love for the heaven, love for all the human beings. His music is so gentle, soft and mild, pure, sexy, hot, exciting, and so dramatic. I can't help faling love with his music everytime I'm listening to his soft, thoughtful voice. Thank God that he will coming to our country !


※画像はお借りしています。

■トロイファンのみなさんで、トロイ・シヴァン来日の際、ミュージックステーションに出演してほしい
と思う方はぜひ、トロイファンのみみさんといっしょにリクエストの書き込みをどうぞ!

 みみさんより:
 「前にミュージックステーションに、出演を要望しますって書いてましたが
  やりましたよv(^-^)v 簡単でした。
  ニックネームと性別と年代だけで、書き込みできますので、ぜひ。」
 「>> 「ある少年の告白(Boy Erased)」
  >>  TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショーで4月に日本公開される。
  これ、凄い嬉しいですよね。 しかも4月。
  4月に来日するし、映画のプロモーションも兼ねてるなら、
  ミュージックステーション出演も
  夢じゃないかもですね。 引き続きリクエストしておきますφ(.. ) 」

【リンク】「ミュージックステーション」ご意見リクエスト

■今最も輝くポップ・アイコン、トロイ・シヴァンの来日公演!
(Troye Sivan : live performance in Japan)


<公演情報>
2019年4月24日(水) 豊洲Pit
April 24, 2019, Toyosu PIT (Tokyo)
OPEN18:30 / START: 19:30
オールスタンディング(All Standing) \7,500 (税込・別途1Drink代)
Troye Sivan THE BLOOM TOUR in Japan

【リンク】チケット情報(Ticket information : Troye Sivan THE BLOOM TOUR in Japan)

■トロイ・シヴァン 最新アルバム「ブルーム」
(Troye Sivan : latest album 'Bloom')
Capitol/ユニバーサル(2018)


(収録曲:Song Contents)
1.SEVENTEEN / セヴンティーン
2.MY MY MY! / マイ・マイ・マイ!
3.THE GOOD SIDE / ザ・グッド・サイド
4.BLOOM / ブルーム
5.POSTCARD (FEAT. GORDI) / ポストカード feat. ゴーディ
6.DANCE TO THIS (FEAT. ARIANA GRANDE) / ダンス・トゥ・ディス feat. アリアナ・グランデ
7.PLUM / プラム
8.WHAT A HEAVENLY WAY TO DIE / ホワット・ア・ヘヴンリー・ウェイ・トゥ・ダイ
9.LUCKY STRIKE / ラッキー・ストライク
10.ANIMAL / アニマル
11.THIS THIS / ディス・ディス(日本盤ボーナス・トラック)
12.RUNNING SHOES / ランニング・シューズ(日本盤ボーナス・トラック)

※「ブルーム(Bloom)」は世界各誌で2018年のベストアルバムに選出された大絶賛セカンドアルバム!
「Clash」誌:The 40 Best Albums of 2018・・・「29位」
「The Guardian」誌: The 50 Best Albums of 2018・・・「37位」
「The Independent」誌:The 40 Best Albums of 2018・・・「12位」
「NME」誌:Albums of the Year 2018 ・・・「29位」
「Paper」誌:Top 20 Albums of 2018・・・「14位」
「Rolling Stone」誌:The 20 Best Pop Albums of 2018・・・「7位」
「Slant」誌:The 25 Best Albums of 2018・・・「4位」
「Time」誌:The 10 Best Albums of 2018・・・「7位」

【リンク】TOWER RECORDS ONLINE | iTunes:Bloom
※ボーナストラック(This Thisなど)欲しい方は日本盤がお薦め!

■トロイ・シヴァン ファーストアルバム「ブルー・ネイバーフッド」
(Troye Sivan : first album 'Blue Neighbourhood')
Capitol Records(4 December 2015)


(収録曲:Song Contents)
1.Wild
2.Fools
3.Ease(featuring Broods)
4.Talk Me Down
5.Cool
6.Heaven (featuring Betty Who)
7.Youth
8.Lost Boy
9.For Him (featuring Allday)
10.Suburbia

※「ブルー・ネイバーフッド(Blue Neighbourhood)」は66の国と地域のiTunesで1位、全米ゴールド・セールス(50万枚以上)を記録した大絶賛デビューアルバム!

【リンク】TOWER RECORDS ONLINE:Blue Neighbourhood
※Deluxe Editionの方が少し高いですがボーナストラック(Swimming Poolなど)入ってます

■トロイ・シヴァンのライブ映像からいくつかご紹介を!

〇最新アルバム「Bloom」から代表曲のひとつ「My My My!」

※Youtubeよりお借りしています。


※Youtubeよりお借りしています。

〇トロイ・シヴァンのサンディエゴのフルライブ!

※Youtubeよりお借りしています。

■私の一番好きなミュージックビデオのご紹介!

〇「Bloom」(最新アルバムのタイトルトラックです)

※Youtubeよりお借りしています。

■少々マイナーなのも含め私が大好きな曲を数曲ご紹介!

〇最新アルバム「Bloom」の日本版ボーナストラック「This This」

※Youtubeよりお借りしています。

〇映画「Love, サイモン 17歳の告白」のサントラから、「Strawberries & Cigarettes」

※Youtubeよりお借りしています。
※オリジナルサウンドトラック収録曲(【リンク】Tower Record Online:Love, Simon Original Soundtrack)

〇最新アルバム「Bloom」より前恋人コナー・フランタとの別れを歌う「Plum」(ライブ映像からどうぞ!)

※Youtubeよりお借りしています。

〇ファーストアルバム「ブルー・ネイバーフッド」から名曲「lost boy」

※Youtubeよりお借りしています。

〇ファーストアルバム「ブルー・ネイバーフッド」から前恋人コナー・フランタとのよかったとき「for him.」(ライブ映像からどうぞ!)

※Youtubeよりお借りしています。

〇2014年7月25日にリリースされたアーティストのデビューシングル「Happy Little Pill」

※Youtubeよりお借りしています。
※アーティストのメジャーレーベル最初のEPとしてリリースされた「Tryxye」(輸入版CDあり)に収録されています(【リンク】Tower Record Online:Tryxye

■ディーヴァとのデュエット曲からご紹介!

〇最新アルバム「Bloom」から歌姫アリアナ・グランデとのデュエット「Dance to This」

※Youtubeよりお借りしています。

〇チャーリーXCXとのデュエット曲「1999」

※Youtubeよりお借りしています。
※ワーナーミュージックより配信中(【リンク】WARNER MUSIC:1999

■人気ユーチューバー出身のアーティストのブイログ(vlog)より大好きなショットをご紹介!


※Youtubeよりお借りしています。


※Youtubeよりお借りしています。


※Youtubeよりお借りしています。


※Youtubeよりお借りしています。

■最近一番大好きな動画をご紹介!


※Youtubeよりお借りしています。
※アーティストが「Revelation」について話をした後、2分12秒あたりから歌い始めます。途中泣きそうな顔で歌うアーティストに惚れちゃいます~

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