バリ島では、経済成長と観光人気で人材不足が続いている。
よい人材は、募集してもなかなか集まらないし、
期待して採用した人間も、簡単にやめる。
現在、バリ島の最低賃金は、IDR2,175,000である。
(1円=IDR117 日本円で18600円)
月給で18,600円だから、日本と比べたら安い。
約10分の1といったところだろう。
しかし、これは最低賃金であって、この給与で募集広告を出しても
応募はほとんどない。
実際の最低賃金は、IDR2,500,000~3,000,000くらいだろうが、
それも年々上がり続けているし、人材不足だから自然とあがっていく。
そうした状況だから、すぐに次の仕事が見つかるから、
ちょっとしたことで簡単に辞める。
高い給与で雇えばいい!?
それができれば簡単だが、ヴィラのオーナーさんたちからすれば、
できるだけ安く管理をしてほしいワケだ。
安く働いてくれるよい人材。。。
そこで考えたのが、ホテルの専門学校との提携である。
この状況で「いい人材」の条件は何か、と考えた時、
一番は辞めないこと。
募集広告を出して面接に来るということは、仕事を辞めているということで
そういう人は、すぐに辞める可能性が高い。
それならば、新卒から、できれば学生のうちに、人材を探そうと考えた。
卒業した学生の就職先ではなく、研修先として受け入れる。
そうするとかなり安く雇える。1日IDR48,500(1日415円)
しかし、学校はすでに大手のホテルチェーンと提携しているから、
うちみたいな小さい会社を研修先に選ぶはずがない。
案の定、学校側は
「うちは名門だから研修先には困っていない。そちらの会社を研修先にするメリットは?」
と言ってきた。
とっさに
「うちは、日本人がオーナーの会社だから、英語の他に、日本語を勉強できます。
日本人スタッフには教員免許を持っている者がおり、常駐のコンサルタントは
米国でMBAを取得し、米国の不動産会社で働いてきた実績があります。
アヤナでジェネラルマネージャーをしていた者もおり、新人教育には長けている。
大手のホテルと違って少数精鋭でやっており、そうしたスタッフが
仕事を教えるだけでなく、週に2時間は日本語と英語を教えます!!」
とブチ上げた。
学校の担当者は、大きくうなづき、提携が決まった。
多少大げさにアピールしたが、嘘はない。
実際、うちのインドネシア人スタッフの9割は英語を話せるし、
日本人スタッフには教員免許を持っている者が1人いる。
コンサルタントの話も本当だ。
これから、若いフレッシュな学生が来る。
大変なことは増えるだろうが、転々と職場を変えスレた人間より、
これから社会に出る人を育てるほうが楽しい。
彼らにとって、うちが初めての職場になるわけだから責任は大きいが
どんな子たちがくるか、今からワクワクする。
6月10日(土)セミナーはこちら 「三上純平の中長期グローバル投資術」
クリックいただけると嬉しいです。
↓↓↓