Sept 9, 2021(Thu)

昔、 見ておいてよかったなと思う作品  

 

武野紹鴎が團十郎

利休が 海老蔵

大徳寺の住職は中村嘉津雄

(錦之助と似ていて びっくり)

 

若い頃 高麗から 売られてきた

高貴な女性と若き利休との

ほのかな恋

彼女が大切にしていた香合(木槿の模様 小ぶり)

木槿は韓国の高麗の国花

 

彼女を逃がそうとして

脱出行 果たせずに

彼女に毒を入れた茶を点てる

彼女は莞爾として 茶を飲み絶命

後を追い茶を飲もうとする利休

だが 果たせず 生きさらばえる。

利休の残りの人生は彼女の

後を追うための時間だと言っても

差し支えないという感想を持つ。

 

二人が最期の時を過ごした

堺の浜 漁師の苫屋

にじり口 炉 壁

 

これこそが利休が求めた

理想の茶室

簡素で 時間が凝縮している。

死に急ぐ場所であり

その対局の 閑 

しずかな場所でもある。

 

原作を凝縮させた映画だった。

これは観ておいて良かったと思う。