Oct 7, 2020(Wed) イオンシネマ高の原 赤い闇
どうしても見たかった映画 8日が最終日だった。
政治的には最早一匹狼のロイドジョージ(1863-1945)の外交顧問だった
イギリス人ジャーナリストのガレス・ジョーンズ(1905-1935)は、世界恐慌の中で
ソビエト連邦だけが繁栄していることに疑問を持ち、その謎を解き明かすため、
1933年ソ連入国、当局の監視をかいくぐって母の故郷でもあるウクライナに潜入、
想像を絶する光景を目の当たりにする。 ウクライナの豊饒な小麦は全てモスクワへ
その小麦はスターリンの取引材料で金を生む。
人肉食まで起きていた。人肉を知らずに食べたジョーンズ 嘔吐する。
僕も吐きそうになった。ウクライナでは餓死者数百万人 それに対して少数の
地区共産党幹部たちはぬくぬくと豚の様に肥え太り、美食とウオッカ三昧。
1941年 ドイツ軍が侵入したときウクライナの人々は侵略軍というより
解放軍のように迎え入れ、後にソ連政府から過酷な制裁を受ける原因を作った。
帰国後 彼は講演会でこの衝撃のレポートを発表する。
しかしソ連から特別の恩恵を受けているピューリッツアー賞を受賞した
NYタイムズ ウオルター・デュランティの根回しにより彼の警告は冷笑を浴びせられ
嘘つき呼ばわりされ 故郷のウェールズの小さな新聞社に職を得る。
少なからず精神的に打撃を受けている。
(ハースト系新聞社の知遇を得て 再び世紀のスクープとして新聞が売られ
名誉は回復・・・・ 今度は満州取材旅行(現 中国東北地区)
だが1935年 GPU(KGB)により暗殺される。30歳だった。
Cambridge卒 ロシア語に堪能
1933年 ヒトラーが政権を取った時、
ケインズ政策の有効性を信じている進歩主義者は
政治体制とは別に ヒトラーを評価し、また社会主義(国家独占資本主義)を信奉する
スターリン支持者は少なからずいた。(ジョージ・オーウェルもその中の一人)
社会主義建設の途上では そういった犠牲は仕方がないという冷ややかな認識。
またソビエトの恩恵を受け その人脈を生かして米国資本の投資先に
ソビエトに仲介するブローカー的な新聞記者もいた。
日本ではスターリンの無謬性を信ずる馬鹿も相当いた。
粛清につく粛清で多くの優秀な赤軍将校が抹殺され、ヒトラーの対ソ作戦では
緒戦に無残な負け方をする。これもスターリンの大失策。
結果的に 僕は五味川純平「人間の条件」の梶の気持ちが
一番わかる。自由主義者は徒党を組まない。
自分の考えも他人の考えも筋が通っていれば優劣などない。
自由に議論し 発言する この自由を憲法と共に守らねばならないと
思った。 貧相な 国家至上主義の 馬鹿が首相だなんて
余程 学生時代 自由な時間を持った経験が無いのかと可哀そうに思った。
