Mar 20, 2019 (Wed)

永井路子さん 裸足の皇女

その短編集にある悲恋物語(ほぼ実話)

740年頃

天皇に仕える女嬬(にょうじゅ)

狭野弟上娘子(さののちがみのおとめ)

中臣朝臣宅守(なかとみのあそみやかもり)

二人の情熱的なLove Affaire 

下級の女官と言えども天皇の女に手を出すことは

決して許されない。男は越前に流罪となる。

娶る(めとる 妻にする)の訓の他に娶い「まぐわい」

という訓を見つけた。即物的・・

女は男を待ち続けた・・が死んでしまう。

男は長い間越前に流され、赦された後

都に帰り、女が死んだことを知らされる。

 萬葉集巻15に、二人の相聞歌63首が収められている。

二人の歌がずっと続く極めて異例の扱い

(15-3723~3785) 家持も心を動かされたのだろう。

15-3724

男への想いを情熱的に詠う娘

君が行く 道の長手(ながて)を 繰り畳(たた)ね 

 焼き滅ぼさむ 天の火もがも 

(訳)

あなたが(流刑で行く)長い道のりを、手繰り寄せて折りたたんで

焼き払ってしまえるような、そんな天の神の火がほしい。 

 

越前より娘に返歌

15-3744 我妹子に 恋ふるには 玉きはる

      短き命も 惜しけくもなし