テーマ: 心から想えなくても、カタチだけだったとしてもパワーは絶対あるよねってハナシ
今更ながらヒロアカ（僕のヒーローアカデミア）
を観ているのですが、
作品の中で生きる伝説のヒーロー、
オールマイトか言うんです。
「私が笑うのはヒーローの重圧。
そして、内に湧く恐怖から己を欺くためさ。」
と。
笑顔を作る理由って色々あると思います。
ワタシもかつては沢山の作り笑顔で
場を凌ぐ人間でした。
荒みすぎて本心で笑えない時がいっぱいあって。
でもそんな時に考えるのは
「自分の保身」やったんです。
“しんどそうな顔してたら
心配されてしまうかもしれない。”
“笑ってないとなんかあったのではと
思われてしまうかもしれない”
“笑ってないと病んでるって思われるかもしれない”
必要以上に
「常に底抜けに明るくて
いつもふざけては笑ってるような人間」
でならねばと思ってしまっていた
時期だったんです。
何故か。
“母親が理想”とする世間体を
得られるようにしなくてはという
強迫観念があったからです。
「いじめなんて受けるような子じゃない」
「不登校は悪」
「不登校になったら近所からマトモじゃない、
ちゃんと子育てしてないと思われる」
そういう価値観の人間だったので、
学校に行かないという選択肢も
保健室登校という選択肢も
あり得ませんでした。
グレて学校に行かないなんて選択肢を
取れるもんなら取りたかったけど
以ての外やし、
そんなことしようもんなら発狂した母親に
何されるか分からないというような
漠然とした恐怖すらありました。
だから貼り付けた笑顔で、
自分に「自分は道化師なんだ」と言い聞かせて、
どんなに心が泣いても顔だけは笑っていよう
絶対にバレない様にしよう。
ある日突然偶然たまたま目にする
ピエロ映画にどこか親近感を感じては
ホッとして、まだ笑える、まだ作れると
辛さを、哀しさを誤魔化し続けました。
いつだったかブログに書いた、
夜職時代のお客様。
貼り付けた様な笑顔をしていると
見抜かれた時は正直ドキッとしました。
バレた、どうしよう。と。
それでもそれが癖になってしまっていたから、
実家を、地元を離れてもなかなか抜けなくて
嗤い続けていたのです。
もしこの当時のワタシが、ヒロアカを観ていたら
「無理に笑うこと」を
もう少し肯定出来たのかもしれません。
勿論ヒーローなんて大した存在ではないけれど、
「今を生きざるを得ない」という
重圧とそれより若い出る
辛さや不安、苦しさから己を奮い立たせる為に
笑うんだ、と前向きに思えたのかもしれません。
そしてオールマイトはこうも言います。
「虚勢だけでもいい、
胸を張っておけ」と。
ハリボテの笑顔に胸なんて張れる訳もなくて、
後ろ向きな冷たい感情しかなかったあの頃の自分。
虚勢を張ることにさえ罪悪感を覚えていた
暗い日々にもしも
そんな言葉がかけられたのであれば、
その言葉はきっと
どんな毛布よりも温かかっただろうと思います。
自分自身が笑えなかったから、
誰かが笑っている作品で
自分も笑えている様な気持ちになれていた。
だからその当時は『曇天に笑え』という作品が
大好きでした。
最後の最後のページ。
笑えないからこそ、この最後のページに映る
キャラクターの笑顔が羨ましくもどこか
冷え切った感情を溶かしてくれる
温かい涙を流させてくれました。
正直笑えない。
なんで周りの人間は楽しそうに笑うのか。
鉛色の空の下、塞ぎ切った自分が
確かに過去のあの日に居ました。
だから笑えなくたっていいと思える。
笑うことも本当はすごく辛いことだということを
身をもって知っているから。
どんなに辛い状況でも、
大好きな人の前で気丈に振る舞おうとする方々の
お話を伺う度、烏滸がましいことこの上ないけれどもその感情を推測っては
辛いなぁ、しんどいなぁ、
と感じるし、だからこそ
凄いし、偉いし、誰にでも真似できる所業じゃない
と思うんです。
また着地が迷子になってしまいました（笑）
きっとこのブログの読者の方の中には、
笑えない状況でも頑張って笑ってる方だって
いらっしゃると思うんです。
だからこそ、ワタシにお話を聴かせて頂ける際には
どうか、どうか、涙が溢れてきたならば
その流れに抗わず
沢山沢山泣いて頂けたらと思います。
状況が許すなら声を上げて頂いても構いません。
泣くことすら憚ってしまうくらい
頑張ってらっしゃるんです。
だから、たまには泣きに来てください。
一緒に思い切り泣いてみましょう。
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