鉄欠乏など栄養の問題が原因でうつ症状が起こる!?
前々から気になっていた精神科医の 奥平智之 先生にお話を伺うため
川越の山口病院へ行ってきました。
「栄養の問題が原因で起こるメンタル不調、うつ状態(うつ病ではない)を
〝栄養型うつ〟といいます。
逆に言えば、栄養の問題を解決するだけで良くなるうつ状態のことでもあります」
「ピース」が奥平先生のトレードマークだそうです
「食事や栄養の問題が、メンタルヘルスの分野で重視されていないことから
〝栄養型うつ〟というネーミングで注意喚起と栄養療法の普及を目指しています」
食事や栄養の問題が重視されていないのは精神科領域だけではありません。
私が胃の1/2と胆のうの切除手術をしたあと、
ときどき低血糖やめまい、冷や汗をかくことがありました。
医師に栄養のアドバイスを求めたところ、
血液検査で異常がないから問題ないですよとスルーされました。
検査値が正常範囲で病名がつかなければ保険医療の治療対象にならず、
不定愁訴で片付けられたり
「しばらく様子を見ましょう」
と言われておしまい
という場合が多いのが現状です。
ですから奥平先生のような医師は稀有です。
奥平先生はこれまでの臨床経験から、
一般的な血液検査の基準値とは別に、
50以上の検査項目について、
栄養学的理想値と注意レベルの数値を設定し、
不調の原因となる栄養問題を見極めます。
「私は産業医もしているのですが、栄養指導を取り入れる前は、面談受診者の5割が薬物治療を必要としていましたが、栄養指導を取り入れたら、3割に減りました。休職者も1割減りました」
栄養型うつには、
鉄欠乏、ビタミン・たんぱく欠乏、亜鉛欠乏、ビタミンD欠乏などがありますが、
とくに女性・子ども・高齢者を中心に鉄欠乏など
「隠れた栄養の問題」で健康を損なっている人は少なくないそうです。
奥平先生は精神科医ですし、
受診は2年待ち!! なので、
直接栄養相談・指導を受けることはできません。
しかし先生の著書には、
どの栄養素に問題がありそうか
自己診断できるチェックリストを掲載してくれているので、
それを参考に問題がありそうな栄養素をチェックし、
食事や栄養に気をつけてみようと思います。