おかげさまで、日々のピット作業は足回り組付け、アライメント調整やメンテナンスで忙しくさせていただいております。
今日はその日々のピット作業からSTATICワンオフ車高調開発の流れついて紹介していきましょう!
車両が入庫すると、足回りをバラシ、各部採寸します。
単純に採寸と言っても、ショックASSYだけでは無く、リアがショックASSYとスプリングが別体の車両であれば、車高調整用アジャスター装着のため、車体側の採寸も行います。
ストラットのアッパーマウントの場合はキャンバーネガ方向を限界まで振れるよう、車体側形状も詳しく採寸します。
そして、採寸結果をもとに、工場と打ち合わせし、既存部品で対応できるものを確認します。
新規部品が必要であれば、CADにて作図し、車体側とすり合わせします。
車高調キットが完成すると、車両に装着します。
ここでは単純に装着するだけではなく、スプリング無しでストロークテストも行います。
適正なストロークでショックASSYが仕事をするよう、各部調整寸法を決定します。
写真ではフェンダーとの干渉を見るため、タイヤ装着状態ですが、
タイヤを外した状態でもストロークさせ、アームロック時の各寸法を測定します。
別体スプリング仕様のものは、スプリング最大高さの測定も行い、適正なスプリングを選択します。
うちではほとんどの車両が、タイヤ、ホイールに関しては普通にはフェンダーに収まらないため、調整アームや加工アームを併用し、フェンダー、インナー加工も定番メニューですね。
必要であれば、ジュラコン製のパッカーをショックに組み合わせ、バンプ側ストロークを制御し、車体側との干渉を回避します。
そして、アライメント調整。
ここでもストロークテストをもとに足回りの動きを判断し、純正適正値と少し異なる、バランスオリジナルの味付けをすることがあります。
STATICワンオフ車高調のストラットであれば、アッパーマウント側とロアのナックル側にキャンバー調整機構を備えているため、フェンダーツラとキャンバーのバランスをここで両立させることができます。
もちろんフルアームを組んだウイッシュボーンの車両もここでフェンダーツラとキャンバーのバランスを高次元で両立させることができます。
そして、試走。
ここでは、
街乗りでの乗り心地
高速での安定性
コーナリング時の車体挙動
等を確認し、ショック減衰ダイヤルを調整します。
狙っていた仕上がりでは無い場合はスプリングレートの変更やショックシリンダーASSYの変更も実施します。
簡単ですが、以上がSTATIC車高調開発の流れです。
気まぐれで書きますので次回はいつになるかわかりませんが、
これからもよろしくお願い致します。