久々の土曜日休日。
彼氏もいない私にとって休みは・・・
寝ることにする!!
って、溜めこんでたDVD見て夜更かしして
雨が降っている事にも気付かず爆睡していた私は
「タバコ、買って来たったぞ~」
なんて、びしょ濡れのタバコ、ワンカートンを
部屋のテーブルの上に置いていく父親を
布団から薄目で見つつ、
寝ぼけていた私は再び眠りにつき・・・
「ひーやん、
お父さんが送ってってほしんやって・・・」
と、寝起きが悪い私に対して屈する事もなく
大声でそう言って来るのは一回り年下の妹・・・
「あ゛ぁ~?」
なんて、掠れた声で聞いた私に対して怯むことなく
「お父さんがー!
雨降ってるからー
送ってって!!」
と、大声で言い直されイラつきながら起き上がり
タバコを吸おうとテーブルに手を伸ばしたその先に見つけた
びしょ濡れのタバコ・・・
夢か現実か彷徨ってた時に置いていったその
オッサンからの手土産を見て完全に賄賂だと気付き
「めんどくさい・・・」
そう呟いた私に
「用意してね!」
って、満面の笑みで妹に言われる・・・。
同じ銘柄でもないタバコをワンカートンも買い
人の寝込みを襲い置いていく親父・・・。
確信犯的な行動にイラつきながらも顔を洗い
適当に着替えた頃、見ていたかのように登場した親父・・・。
「おっ!ひーやん、起きた?
友達の家で飲むからそこまで送っけよ!」
全く悪びれる様子もなく
賄賂を手渡し済みで断る理由も
つき返される事もないと分かってて
笑いながら言ってる顔を
ハエ叩きか何かで殴ってやろうかと思いながらも
優しい私は車を出して・・・送って行ったのさ・・・。
優しいわ・・・私。