最近、図書館で「大場政夫の生涯」という伝記を借りてきた。

知る人ぞ知る昭和の伝説のボクサーだ。

昭和45年、WBA世界フライ級チャンピオンに輝き

5度の防衛を果たした後、彼は23歳という若さでこの世を去った。

首都高速5号線を愛車のコルベット・スティングレーで走行中に

事故を起こし、中央分離帯を飛び越え

11tトラックの正面に潜り込む形で激突した。

最後の防衛戦を終えてから、わずか23日後に

現役チャンピオンのまま死を迎えてしまった。

最後の試合では挑戦者、「タイの英雄」チャチャイ・チオノイと戦い

1ラウンドに強烈なダウンを食らいながらもその後積極的な攻撃をしかけ

12ラウンドには遂に相手をダウンさせ鮮やかな逆転KO勝ちを収めた。

勝利の陰には日々の血がにじむようなトレーニングと不屈の精神があった。



人は本当にいつどうなるか分からない。

だから一日一日を大切にして一生懸命生きていかなければならない。

若くして亡くなったチャンピオンにそう言われた気がする。

大場政夫選手の冥福を祈る。