本屋に立ち読みしに行った。
こういう日は買っちゃダメなんだ。
触れるだけ。
触れて、「じゃぁまたいつか。お元気でね」って帰ってくるのがいい。
気さくなマスターがいる喫茶店での世間話を楽しみにしてるおじさんとか結構居るだろうけど、
いくら話すのが楽しいからって、そのマスターを家に連れて帰ろうとはなかなか思わないでしょ。
そういうもんよ。
そういう時に触れる本は、思わず人に話したくなる面白ネタとか、試してみたいレシピが載ってる本とかじゃなくてね。
知らない作家さんの小説とか、旅先で書いてる風のエッセイとか、いっそ子ども向けの絵本とか。
今日触れた物語が、この先なにかの役に立つことなんて一生なくてもいいって思えるようなやつ。
いつか思い出せばまた会ってもいいし、気が向かなければ二度と手に取らなくても、それはそれでいい。
これ以上ないくらい身軽な関係なのに、不意に温かな雰囲気に包まれることがある。
するとそれはその人(本)からの、見返りを求めない愛みたいに思えたりして。
そんな優しいよそよそしさに救われる日が、私にはあるよ。
だれも私を知ってる人が居ないところで、半日くらい漂っていたい、とか。
そういう時は、本に囲まれに行くのがおすすめ。