この3つの壁を乗り越えるには、どうすればいいのか。その方法、考え方について解説していきましょう。

 

 投資はフローで行うもの

 

  まず第1の壁「原資」についてです。

 

 日本では、実に多くの人が、「お金がないので投資はできない」「投資するお金などない」と言います。

  そのような人は、投資はストック(預貯金)で行うものだと考えているのかもしれません。日本では退職金で投資を始める人が多いのが、典型です。

 ですが、投資にまとまったストックは必要ありません。むしろ、スローのお金で行うべきものなのです。

 

 毎月の収入から支出を差し引いた余りをコツコツ積み立てる。毎月5000円程度でも構いません。後で述べる福利効果により、この毎月の5000円が60歳になった時に大きな資産となるのです。

  今の時代、普通に自分磨きをしておけば、解雇による失業を不必要に恐れることはないかもしれません。これから団塊の世代が次々とリタイヤするため、社会全体が人手不足になるのは明らかだからです。

 ですが、事故や病気などの不測の事情で仕事を離れざるを得ない事態は起こり得ます。だから生活資金も含めて、給料から出るフローのすべてのお金を投資に振り分けることはおすすめしません。

 では生活費として、最低限、どの程度のストックがあればいいか。

 よく言われることですが、半年から1年間は収入がなくても生活できる程度のお金、金額で言えば200万~300万円ほどでしょうか。それを確保したうえで、フローで投資を行う。これが投資を行う際の望ましい姿です。

 

 

では、どのようにフローをしていくか。

 これは論理的に、「収入を増やす」「支出を減らす」の2つしはありません。

 当たり前のように聞こえるかもしれませんが、「資金がない」となたんでいる人の多くが、実はこうした点でつまずいている可能性が高いのです。

 たとえば、居住地や仕事をよく考えて選ぶこと。今はネット上で完結できる仕事が数多くあります。また新型コロナウイルス感染拡大の影響で、仕事のネット化の流れは加速している。

  そのような仕事を選んで、物価の高い首都圏ではなく郊外、地方で生活すれば、生活費を大幅にお抑えることができます。

  自分の仕事を行いながらも、将来的の収入を上げるための努力も必要です。英語やプログラミングを学ぶといった自己投資や投資を通じてビジネスパーソンとしてスキル・教養を身につけるといったことです。

  こうした自己投資を株式投資に優先していった方が、リターンの安全性という観点から望ましいのではないでしょうか。


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