ばくしん日記 -74ページ目

ルアーデザイナーの憂鬱…そのロッドってどうなんですか? ちょこっとコラム ロッド編

ちは、ばくしんです。

まずは・・・ご注意!!

色んなことが批判的に表現されたり、人によっては不愉快に感じる
内容があると思います。読みたくない方は読まないように。
読んでいただける方は自己完結してください。
一切の苦情、質問などは受け付けません。
あくまで個人的憶測と勝手な意見です。
それを理解した上でお読みください。

そして更にご注意!!
釣りは自由で好きな道具で好きなルアーで好きなように好きな魚釣りをすれば
良いと思っていることをここに記しておきます。
決して誰かやどこかのメーカーの批判記事ではないという事もお忘れなく

さて、なぜか?ご好評をいただいているちょこっとコラム、

いやはいや・・・アクセス数も、もう10万ヒットを超える勢い。

メールやメッセージなどを100件以上いただくとは…・

読んでいただけて感謝の一言です。書きがいがあります^^

本当にありがとうございます。

時間はかかりますが皆様に返信、回答していっております。

本当に…世の中のアングラーは釣り具に疑問をたくさんもっているのですね。

それは自分だけでもなく多くの方が日本中にいる事に気がつきました。

そんなこんなで今回はロッド編です。

いや~本当に日本の釣具の進化は凄まじい!今回もそんなテーマで行こうと思います。

じゃ、それ・・・本当に最新だから最も優れているの?ロッド編です。

まぁ、人の事を語る前に自分のロッドを語りましょうか?

今、TULALAとコラボレーションでロッドを一時的にプロデュースしています。

TULALA x BAKSYN Lite Wire & Heavy Wire シリーズです。

ざっくり語ると・・・

最も少ない本数で巻物(ワイヤーベイト)中心により幅広い釣りに対応するように作った

「ちょっと近くに釣りに行く1本から海外遠征に至るまで」をこなすシステムロッドです

おっと、ここでは自分のロッドをプロモーションする気は無いのでこんな感じで。

これらのロッドは本当に「巻物中心」に使えるように素材選びから創りました。

バクシンだったら「ワイヤーベイト専門ロッド」にすれば良かったのでは?

そういわれる事は多々あります。しかし、そんな幅の狭いロッドは本当に必要?

たくさんのロッドを持って釣りに行く機会の方が海外釣行を含め絶対的に少ないはず。

ではなぜ「より幅広く使える巻物ロッド」そんなコンセプトにしたのか?

それは・・・

あまりにも専門的すぎるロッドは使い手とシチュエーションを選びすぎる。

と言う事を若い頃から痛いほど学んできたからなのです。

バズベイトを創り始めた頃・・・もう四半世紀・・・20年以上前になります。

昔のロッドは最先端でもここまで高弾性の素材のものはありませんでした。

なので、自分の使うルアーの「巻き抵抗の重さ」に、それなりに合った硬さの

ロッドをチョイスすれば大きな問題も無く使えたものでした。

更に遡って、中学生位から好きになっていった「スピナーベイト」

高校生になってコンバットスティックなんて高級なロッドを使っておりました。

いや~当時は時給500円ほどのバイトの給料何ヶ月分も溜め込んで

高いロッドを使っていたものだな・・・うん、相当無理してたなぁ…

では、そのロッドが最高だったか?これはちょっと・・・

ある一部の釣りにはとても高いポテンシャルを発揮するけど

何か一本を選んでいくと必ず「物足りない」感じのするロッドでした。

ロッドのポテンシャル自体は当時としては最高性能だったと思います。

しかし、チャリンコで野池を回ったり、小さなゴムボートで釣りをするスタイル。

それには「専門的に尖ったロッド」は融通が利きにくく不満も多かったのです。

それは「無知な自分のミスチョイス」だったと今では思います。

トーナメントスペックの専門ロッドは本数を揃える事で本当の性能を発揮する。

若輩者の自分はそんな事すら理解できていませんでした。

そんな自分がある日、友人のとあるロッドを振らせてもらう機会が訪れます。

ダイワトーナメントシリーズ、確かリック・クランモデルだったと記憶しています。

「これもトーナメントスペックやん」と突っ込まれるかもしれませんが

まぁ、なんと使い心地の良さを感じた事か!!

全体的にしなり、ルアーのウェイトを乗せやすいブランク、そして薄いグリップ、

そして、適度な軽さ。

それはそれは脳天から雷で打たれたような衝撃を受けたものでした。

使えるルアーのウェイトや引き抵抗の幅も相当に広い。

「なんて使いやすいんや…」それ以外の言葉が浮かばなかった。

では、同じトーナメントスペックのロッドがなぜこんな差を生んだのか?

それはおそらく「素材差と作った人の必要性」だったのだろうと思う。

自分のロッドは本当に尖った「トーナメント専門ロッド」だったのだろう。

そして、友人のロッドはアメリカ的トーナメント専門ロッドだったのだろうと。

勝手ながらにそう思いたい。

当時から、ハイカーボン化、ボロン素材、アラミド素材とどんどん「高弾性化」が

凄まじい速度で進んでいった。その中でコンバットスティックは高弾性の最先端。

自分の巻きの釣りには極一部しか合わなかったのかと。

そして、友人のロッドはまだ開発の進む一歩手前のカーボンロッド、

しかも、デザイナーはあのリック・クラン「巻物の神様」とも言える人。

言うまでもなく自分の釣りに合っていたのは後者のロッドだったと言える。

そして、時代が進むと共に「高弾性化は益々進化?」を遂げていく事になる。

数回前のコラムで書いた日本のバスフィッシングの「ガラパゴス的進化論」

ロッドももちろんそんな進化を遂げてきたと。

日本のロッドってどこまで行っても「高感度、高い張り、軽さ」を求めている。

今の釣具店にはやや戻ったモデルも並ぶようになったがそれでも・・・

巻物ばかりやって来た自分にはこう目に映る。

新しいものを売るが為の「掛けて行く」「獲る為の」などの言葉をまとった

張りに張ったロッド達。高弾性ロッドって利点も多いが欠点も多い。

高感度で軽く張りのあるロッドは巻きを止めるワームなどの釣りには

適しているかもしれない。しかし、巻きの釣りは常に一定のしなりが発生している

これを考慮するともっと「張りを抑え、かつ高感度」のロッドが合っていると思う。

良く「感度感度」と聞かれる事が多いがロッドがしなりやすいほど感度は下がる。

その分、ルアーの引き抵抗やバイトなどはティップに変化を感じやすくなる。

これを勘違いして「しなるロッドは感度が悪い」という人があまりにも

多すぎるのではないかと。

最もバイト(力の変化)が感じれるロッドは全く曲がらなく軽いものだろう。

糸の引かれた力をダイレクトに手元に感じるのは言うまでもない。

反して「しなるロッド」は力の変化に追従する分手元への信号は弱まる。

それを補うのは経験とライン選択でやった方が効率が良くなると思う。

一度試しにナイロン、フロロ、PEラインで同じルアーを同じロッドで引き比べて

見て欲しい。ロッドの感度なんぞ相当無視して手元感度が変わるはずである。

では、なぜこんな事を長々と書いてきたのか?

それは・・・ほとんどバクシンのバズベイトとスピナーベイトで釣りを20年以上

同じルアーで同じ釣りをひたすら続けてきたからこそ言える事だと思う。

ほぼ毎回「変わらない巻き抵抗のルアーを使い続けると気づく事」

それが上に書いた事の変化ををもっと明確に自分に解らせてきた。

もちろん、友人やお客さんに色んなロッドを使わせてもらった。

まぁ、ロッドの数はせいぜい百種類程度だとは思いますが・・・

ロッドの感度やしなり具合の違いは同一ルアーを引いて試すとすぐ解る。

これはただ巻いただけ、引いただけの差でしかないが実戦では

高弾性ロッドを使えば使うほど高速に巻くルアーはミスバイトが増える。

バスは「噛み付く」魚ではなく「吸い込む」魚。

そんな事を基準に巻物ロッドを考える。これが答えです。

それなりに「良いしなり」で吸い込ませてやらないとミスバイトが多発する。

それはもう数千匹・・・いや、ばらした数の方が圧倒的に多いのだから

数万回のミスバイトから導き出された答えだと言っても過言ではない。

これを徹底的に突き詰めてバクシンのOUT OF STANDARD と言うロッドを

今から十数年前にビルダーさんに創ってもらった。

言うまでもなくミスバイトは激減。そしてそれを十数年使い込んで更に

色んな経験とデータを蓄積して行った。

今の素材じゃ自分的理想型のロッドって絶対に実現できないんよねぇ・・・

そう思っていた所に出くわしてしまったものが・・・

TULALAと言う現在では特殊な?ブランクだった。

今の釣り具市場に張りのある高弾性ロッド以外の素材感のロッドはきわめて少ない。

なので、自分のデザインしたロッドを使った人ははじめはこう勘違いするだろうな・・・

感度悪くて柔らかすぎて・・・でも軽さは他のロッドとそんな変わらないか・・・と。

更に勘の良い人、できる人はこう感じたはずだ。「巻き続けても疲れないな」と。

それは単純に比較対象が悪いとしか言いようが無いのだけれど

うちのロッドは是非10数年前~20年ほど前の素材のロッドと使い比べてみて欲しい。

それはそれは凄まじい「差」を体感してもらえると思います。

今の最先端素材ロッドとうちのロッドを比較している時点で

はっきり言ってしまうと話にならない。こんな比較は

車で言うとF-1とラリーカーを同じ目線で比較しているくらいにずれた比較なのだ。

最先端素材は感度の高さから止める釣りには良い進化をしてきたと思う。

自分もワームやサスペンドルアー系には高弾性ロッドを選びます。

しかし、巻物ロッドはホンマに釣りして作ってるんかいな?くらい違いがある。

アメリカに行けばゴロゴロ素晴らしい巻物ロッドがあるのに日本には無いと思う。

だからTULALA x BAKSYN でコラボレーションさせてもらった。

だって、日本には他探してもここまで巻き中心の汎用ロッドって無かったから。

あったら創らずに買ってたと思う。その方が楽だし早い。

そしてTULALAならではの特性でもう何枚か上手の巻きロッドが生まれた。

これはね・・・自分的には超絶ラッキーだったとしか言いようが無い。

ほんま有り難いわ~。どんな魚が来てもゆとりがあると言うおまけ付き。

こう文字にしてみるとアメリカ人もびっくりだったのは簡単な答えだったなぁ。

ロッドって「ちゃんとしならないと」お仕事してくれないと思うんですけどねぇ…。

もうそろそろシフトして行かないとバイトが多かった時代とはもう違うんですが…

おっと、こんな自画自賛はいらないな。

まぁ、日本のロッド市場はもうそろそろ高弾性時代も限界を迎えている事でしょう。

これより進むともっと脆いだけのヒヤヒヤする棒になっちまいますよ。

今まで「掛けて行く」とか書いてるロッドブランドはなんて殺し文句になるんでしょうね?(笑)

それとも根底から覆るような素材が生まれてくるのか?

それはその時で試してみたりしますよねぇ?

これもまたガラパゴス化をたどったりして…

と、まぁ、今回もやっぱりガラパゴス的進化のお話でした。

楽しんでいただけましたか?

では