化け猫のmy Pick
今までは、基本、最悪女王プライド目線
あるいは、転生した女子高生目線でしたが
義弟のステイル側からはどう見えていたか?
…について、軽くお話します
ステイル・ロイヤル・アイビー
お城に上がってから、自分が名乗る名前を
間違えずに言えるよう何度も反芻する
今日ほど自分の特殊能力を恨んだ事は無い
僕は父さんを早くに亡くし
母一人子一人だったが
優しい母と街中の仲間に囲まれて
幸せだった
僕の特殊能力は瞬間移動
とても珍しく、母も自慢していたし
なにより、物を移動させたり
遠くに出かける時も役に立って
事は嬉しかった
裕福ではないから
『自分の名前以外読み書きできない』
とか、大変な事もあったけど、この能力が
あればきっと仕事には困らない
母も、近所の人も僕が飲み込みが
いいから、きっと大出世すると褒めてくれた
でもこんな形になるなんて…
次の女王の補佐
何のことかは分からなかったけど
お城の使者からの口ぶりから
凄い事だと言うのは分かった
でも、母の顔色から良くない事だというのも分かった
王家の養子にならないといけない
家族とはもう会ってはならない
嫌だ!母さんとは別れたくない!
僕には、母さんしかいないんだ!!
瞬間移動で逃げたり
お城の人を追い返そうとした
でも、お母さんに止められた
城からの命令は絶対
逆らえば家族共々重罪になる
明日、お母さんと逃げようか…
そう思っていた時、王配殿下から
二週間の猶予が与えられた
お母さんは仕事も休んで
ずっと僕と一緒にいてくれた
でも、僕が寝就いた後に
『お金なんていらない、ステイルを
連れて行かないで』…と、声を押し殺して
泣いていたのを知っている
プライド第一王女殿下
甘やかされて育ったわがままお姫様だと
専らの噂だった
王配殿下が紹介してくれたプライド様は
とても綺麗な方だった
つり上がった目が少しだけ怖かったけど
でも、僕の手を取って挨拶をしてくれた
プライド様はとっても優しそうに見えた
もしかして、猫かぶってるんじゃないか
そういう不信感はぬぐえなかったけど
自室に案内された後も眠る気にはなれず
目を閉じれば、お母さんの泣き顔が浮かび
とてもつらかった
『ステイル…入るわね?』
返事をする気力は無かったが
起源を損ねるのが怖いので
『プライド様…僕に何か用ですか?』と言った
言ってみて、腹が立った
なぜ、今訪ねて来たんだ?
明日になれば僕は事実上この人の
側近として一生尽くす事になるのに
僕の、僕だけの残り少ない時間までも
奪わないでくれ!
目の前のプライド様に腹が立ったが
その事を悟らせない為にグッと堪える
『ねぇ、ステイル。お母さんに会いたい?』
え?心臓の鼓動が跳ね上がる
会いたい!会いたい!もし
『プライド様が会っていいと仰ってくれるなら
母にぼくが無事だと伝えられるなら
何でもする』
プライド様は少し複雑そうな笑顔を浮かべ
服の中なら何かを取り出した
鍵だ
『…それは?』
なぜ、こんなものを見せるのか?
僕がもし暴れ出して奪ったらとか
考えなかったのか?
『あなたの手枷の鍵よ。これであなたは逃げられるわ』
『だめです!』
即答する私にプライド様はポカンとした顔をしてる
僕が逃げられない事を知っていて、わざと
見せびらかしに来たのかと思ったが違ったらしい
『どうして…?』
プライド様は信じられないような
表情を浮かべている
バカなのか?やっぱりワガママ姫なんだな
だんだん腹が立ってきたが感情を抑え
僕はプライド様に母の事を話した
プライド様は真剣な顔で僕の話を聞いてくれた
母の事を話す内に、母の泣き顔が思い出される
ダメだ、泣いちゃダメだ
『そう思って、膝を掴む手に力を込めて』
僕は話を続ける
『僕が逃げたら別の子が呼ばれますよね。僕のせいで他の子が犠牲になるのは嫌だ』
いっそ、このまま我慢せずに泣いてみようか?
プライド様が馬鹿なだけのわがまま王女だったら
お母さんに会わせてくれるかもしれない
王配殿下にも甘やかせてるからもしかして…
僕の中がどんどん濁っていくのを感じる
チラッとプライド様を見たら泣いていた
別れ際の母さんの顔が思い出される
自分の為ではない、誰かの為に耐える
ようなそんな泣き顔
えっ?誰の為に…ボクの為に…?
この人は、なんて…。
なんてベタベタに甘やかされてきた
お人よしなんだ!
利用しようとしていた気持ちも薄らぎ
甘やかされ放題だったであろう
わがまま姫に対しての呆れしかなかった
もういい、放っておいてくれ!
あなたが何が出来ると言うんだ?
結局、何も出来ないのならば
そんな甘い言葉だけ囁かないでくれ!
『こんな僕を気遣ってくれてありがとうございます。
鍵は要りません、元のところに戻しておいてください。
あしたはよろしくおねがいし…。』
当り障りのない言葉で締めくくろうとした瞬間だった
プライド様が僕をきつく抱きしめた
何が起ったのか分からなかった
なぜ僕はプライド様に抱きしめられているのか…?
なぜプライド様はこんなに泣いているのか…?
『約束する、もう貴方もあなたのお母さんも傷つけない。
この国民のみんなも笑っていられるようにする。
私の命がある限り!』
えっ?なんでそこまで…?
甘やかされただけのバカで愚かなお姫様だと聞いていたのに
目の前にいるのは、国民に心を砕いている
この国の第一王女にしか見えなかった
僕は、母と別れた時とはまた別の
熱い感情が心の底から込み上がてきて
視界がぼやけた
『本当に遅くにごめんなさい。おやすみなさい、ゆっくり休んでね。』
まだ泣きそうな顔をしていたプライド様がそう言って、
部屋を出て行くまで、彼女の背中を見続ける事しかできなかった
これでも、だいぶ、端折ってるんだけど
普段の私のブログよりも長い小説で
1話分とかだからね、結構長い
この二つの話が対になってるって話
プライドが、ステイルに初めて会った時のセリフ
「プライド・ロイヤル・アイビーよ。
お会いできて嬉しいわステイル。
家族になるんだもの、これからどうか宜しくお願いね。」
プライドサイド
あれ⁇これどっかで見たような…。
そうだ、これもゲームでみた!
ステイルから語られた過去で幼いプライドは優しい笑顔で
ステイルに近づき、その晩に優しい姉を装って
隷属の契約をさせるのだから‼︎
やっぱり、ゲームのシナリオ通りの運命なんだわ…。
ステイルサイド
僕の手を取って挨拶をしてくれたプライド様はとても優しそうだった
驚いたけれど、もしかして猫をかぶっているだけじゃないかとか、不信感ばかりが
つのったけども
『ねぇ、ステイル。お母さんに会いたい?』
プライドサイド
ああ、この言い回しとかもゲームと全く一緒!
最近追体験をしているせいかゲームを鮮明に思い出せるようになってきた気がする
ステイルサイド
この時、プライドが複雑な表情を浮かべたのが
ああ、この言い回しとかもゲームと全く一緒!
最近、追体験してるせいか、ゲームの事
良く思い出すなぁ…だと、想像が付く
同じ事件を、2回以上見せられるから
ゲンナリすると言う意見もあるけど
同じ事件を、別視点で見るの、私は
面白いと思うけどな~
ま、長すぎるんでこれくらいで