アメリカ政府に目を付けられてしまったジャズシンガーのビリー・ホリデイの半生を描いた映画。

ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ

人気絶頂のジャズシンガー、ビリー・ホリデイがなぜ政府から執拗に目を付けられたかというと、リンチを告発する「奇妙な果実」という歌を歌い続けたからで、その歌詞の内容も人種差別でリンチを受けて殺され気に吊るされた黒人が朽ちて地面に落ちる。みたいな内容でまさに「奇妙な果実」なんですね。

時代性もあって政府は圧力をかけてくるわけですが、ビリー・ホリデイは屈しない。むしろ燃えてくるタイプ。しかし彼女は麻薬に溺れていてそこに目を付けた麻薬取締局によって刑務所送りにされたり散々な目に遭っては復活してまた当局に目を付けられるという繰り返し。

麻薬もやんなきゃいいじゃん。と思うけれど幼少期から売春させられた心の傷を癒すのは麻薬だけみたいなところも壮絶な過去。

麻薬取締局も当時黒人と白人が別部屋で、白人の部屋に黒人が行くだけで空気が一瞬変わるみたいな描写。ほんのちょっと前までそんなこと普通にあったんですね。と思う。
ジミー・フレッチャーという黒人捜査官をビリー・ホリデイに近づけさせる局長の仕打ち。しかしジミー・フレッチャーもなぜという気持ちが上回り局長に逆らったり、黒人と白人の対立も重苦しいです。

ビリー・ホリデイが麻薬に手を出していなかったら彼女の人生はどうなっていたのか。局長がケネディに表彰されていたのが複雑に思えたり麻薬と人種差別は根が深い。

アンドラ・デイは歌手だけど吹替ないで歌っているってところもよかったです。

予告編