カルトっぽい雰囲気もありますが文芸作品かなと思います。

妖僧


オープニングで法力を使ってネズミを一瞬のうちにして骨だけにしてガイコツになったそのネズミが走り回る特撮があったものでトンでも映画化と思いきや、妖術を身につけた長髪僧侶の市川雷蔵が国を乗っ取るくらいのやりたい放題をするのかと思いきや、厳しい修行を積んで特別な力を身につけた市川雷蔵がその力を世のため人のため女帝のために使ういい話でした。

悪徳大臣の若山富三郎が金と政治を我が物にしようとしているところを雷蔵が阻止するのですが、若山富三郎の悪徳大臣っぷりがなんともこのご時世にぴったりな感じなのでハラハラしてしまいました。

みごと若山富三郎を成敗した雷蔵は女帝の藤由紀子にも気に入られよくはないけれど、どんどん宮廷での影響力が大きくなり陰湿で嫉妬深い大臣の小沢栄太郎に煙たがられますが、いつも雷蔵にギャフンと言わされてしまうところが痛快。暗殺されても法力で無傷になってしまう摩訶不思議なシーンもあって普通の文芸ものとは一線を画しています。

がしかしそんな雷蔵もいつの間にか病弱な女帝の藤由紀子と相思相愛に。一時は法力で女帝も元気になりますがやっぱり徐々に体が弱ってきてしまう。そんな雷蔵も雑念のせいか法力パワーも効かなくなってやっぱりこういう神秘的な力を持つ人は昔から恋をするとそういう能力が失われてしまうのはいつの時代も同じなんだなと思うのでした。

全体的に純愛な感じもあるのですが政治腐敗を正そうとする雷蔵に若い仕官みたいな人たちが頑張って改革していこうという姿もあり、意外と今観るとタイムリーな映画かもしれません。

予告編