「国境」は「こっきょう」だとは思うのですが、「くにざかい」と字余りにして読みたい気もします。句としては、「国境」という線の上を跨ぐようにして冬眠しているであり(冬眠の頭はこっちの国で、お腹の上を国境線が通り、お尻はあっちの国にある、という意味)、一句はその面白さなのですが、それですと一過性の面白さに終わってしまう懸念があります。「くにざかい」とした場合、国と国とを区切るところの意味ですから、単なる線ではなく幅があります。その分、面白さは消えてしまうのですけれども、国境地帯を冬眠の場所としているの意味になりますから“実”があります。句意としては、今年の冬はどっちの国で冬眠していることになるのだろうか、ということに。
 

ところでこの句、「冬眠」を発話者自身のことと考えると、一句は諷喩になります。その時、「国」は何の暗喩なのでしょうか。そして「国境をまたぎ」は何をニュアンスしているのでしょうか。