余談ですが、欧州は押す文化、日本は引 く文化、少なくとも大工道具に関しては。その代表が鋸(のこぎり)なのですが、鉋(かんな)も同じく欧州では押します。その結果(たぶん)なのですが、あの極薄の鉋屑は日本の鉋に独自です。コンマ・ゼロ何㎜の削り出しなど欧州では有り得ない、と思うのです。そんな、透かせば向こうの景色すら見えてしまう日本の鉋屑、良いですよね。という訳で、俳句には「鉋屑」、よく詠まれます。日本建築の美意識は解らなくとも、大工さんの削り出した鉋屑の美しさならば、私の世代ならば誰でもが知るところでしょう。麗らかな秋の日、大工さんの仕事をいつまでも飽かずに見ていた少年時代は瑪論さんにも、と思ってしまいました。