「郵便箱」なのですが、現在では郵 便物を受け取る為の「郵便受け」のニュアンスだろうと思います。しかし、歴史的にも辞書的にも「郵便箱」は郵便物を投函するポストであるようです。この句に於いても、その意味で読んだ方が「卯の花腐し」が活きるでしょう。
さて、「卯の花腐し」です。咲いている卯の花(卯木の花)を腐らせるほどに降り続く霖雨を言います。で、先ずは卯の花の咲いていることが意識され、その花に降りそそぐ長雨であることが意識される、でしょうか。春雨でもなくまだ梅雨入りもしていない、そんな季のしとしとと降り続く雨です。そして「腐し」には、発話者の胸中、その心理的な陰翳が反映されているでしょう。それはまた、これから投函する筈の郵便物の中身にも及んでもいる筈です。