小さいころは

家にあるものでした。

今では高級珍味となった

鮒ずし

 

見た目も、においも

なかなかパンチのあるクセモノ。
 

うちでは母が漬けていたそうです。
北海道の人でしたが祖父も好きだったもの。

発酵の独特の香り。

私には当たり前だったけれど

時々遊びに来る従妹にとっては

この酸っぱい独特のにおいは

小さいころの田舎の記憶と共にあるそう。

うちはその昔、こんなにおいがしていたのか・・・

くっさー、ですよね。

 

その鮒ずし、私にとっては長らく

「食べたい」なんて思ったこともない代物でした。

 

しかし、本当に最近。

食べてみようじゃないか、と思ったわけです。

なぜかというと、

日本酒の美味しさに気づいたから!

 

何人もの人たちが

日本酒の美味しさを私に解いてきてくれました。

何度か試しましたが、やっぱり美味しくは感じない。

 

ワインや焼酎、テキーラ、ウォッカ・・・

いろいろ飲みますが・・・

 

「せっかく日本にいるんだもの、

美味しい日本のお酒を飲まないと!」

とイタリアに長く住まわれていた方の一言が

ずっと心に残っていました。

 

昨年のこと。

まずは日本酒を飲むよりも

「日本酒はお肌に良い。

 酒蔵の人の手やお肌はぴかぴか」

というところから、日本酒で化粧水をつくってみよう

と思いたちました。

時々、食べるものだけでなく

化粧水や、バームやチンキ・・・などなど

いろいろと作りたくなるんですね。

 

お肌につけるものだから、

どんな日本酒が良いのだろう?と調べはじめ

滋賀県にはたくさんの酒蔵があるのを知り

それだけに、いったいどれが良いのかわからなくなり

ひとまず琵琶湖のほとりで作られた、という良さげなお酒の小瓶を購入。

化粧水としても、確かに良い。

しかし、なんだか飲みたくなっちゃうよね、、、

と味見をしてみると、あれ?案外美味しいのね!と

ちょっと日本酒を見直しました。

でも、また飲みたい!とはならずに

その日本酒は化粧水として消費されました。

 

年末のあるヨガのレッスンの日に

「昨日、お気に入りの酒蔵の初しぼりの日で早速買いに行ってきました」

と生徒さんが話してくださいました。

日本酒化粧水も作っていたこともあり

とっても気になって、レッスンが終わりそのまま酒蔵へ直行。

しぼりたてのお酒と、少し熟成された2種類の日本酒を購入。

その夜から

生の日本酒ってこんなにも美味しいのか!と開眼し

ぐいぐいと・・・

 

「美味しい日本酒は腸活だよ」

と言われていた先生の言葉も手伝って

購入した2本の一升瓶はあっという間に空に。

 

うちからは、ひと足あるその酒蔵。

寒いなか買いに行くのが面倒だなあ、と思っていたところ

近くのショッピングセンターの改装がおわり

日本酒をたくさん扱っておられるお店が

とっても入りやすく改装されていたんですよねえ・・・

今までは通り過ぎていたそのお店に吸い込まれるように

入って行っちゃったんですよねえ・・・

 

そこで、日本酒についてお話しを聞かせていただき

滋賀県は酒蔵の多い県で、31の酒蔵があること

お酒用の米が栽培されていること、その栽培について、

などなど聞かせていただきました。

(お酒の名前もなかなか気になるものが多くて

いつか、名前の由来も知りたいなあと思っています。)

 

俄然興味もわき、

自分の好みに合う日本酒を探し求める日がはじまります。

日本酒の美味しさがどんどん染みてくる。

すると美味しい肴も気になってくる。

となると

やっぱりあのクセモノ鮒鮨と共に飲み食いしてみたくなる。

滋賀県では、道の駅やスーパーマーケットに

当たり前に何種類もおいてあるものなので

これぞ、と思うものを購入し、恐る恐る夕飯にそえてみました。

においは、やっぱりなかなか。

しかし、お味は、イケルんですよ!

私は発酵したお米の部分も気に入りました。

 

今は、ニゴロ鮒がなかなかとれないそうで高級珍味となりましたが

まだ手に入るものであったことが本当にうれしいかぎり。

せっかくの滋賀県の珍味、美味しく感じられてよかった!

 

鮒ずしを調べてみると、

1400~500年も昔から食べられているそうでさらに驚き。

栄養価も高く、良いこといっぱいです。

(興味ある方は調べてみてくださいね)

 

においはすごいけれど、美味しいものは残っていくんですねえ。

 

酒の肴、お次は何・・・