春節 | 大石眞行の玄学ライフ

大石眞行の玄学ライフ

大石眞行が占いの観点から日常を観察します。

春節というのは中国や中華圏における旧暦の元日(旧正月一日)のことです。

2023年では新暦の1月22日になると報道されています。

 

いつものこだわりですが私どもの使用する恒気法の暦では春節は新暦2月20日となります。

 

「旧暦の本場(というのかどうかわかりませんが)でも1月22日でやってるんだから、そちらが正しいんでしょ。」という声が聞こえてきそうです。

 

そうですね、時憲書を採用して以降の中国では正しいでしょうね。

でも多くの中国占術が生まれたそれ以前の時代なら2月20日が正しくなるのです。

 

正しさの基準を何におくのかによって話は変わってきます。

 

中国文化圏や日本は国として定気法の暦を採用しました。ですから暦に基づく祝日なども、この暦に合わせて決められています。

 

また定気法というのは実際の太陽の動きを逐一忠実に追いかける暦です。ですから占星術などのように太陽の動きを追いかけたい占いなら定気法による方が正確で正しいということになります。

 

しかし中国占術は起点を定めるのに冬至における太陽の正確な位置を使いますが、それ以降は実際の太陽の動きを追うことなく機械的に一定のリズムを繰り返します。そしてそのリズムの途中でも次の起点が来れば今までのリズムを断ち切って新たなスタートを切ります。これが奇門遁甲や九星における置閏法の問題となっているのです。

 

私が今年の春節は2月20日だというのはべつに国の定める祝祭日をどうこうしようというのではなく中国占術ではそう考えるのが正しいと言っているだけなのです。

 

ですから中国占術の運用にかかわる人だけの大問題であり、占いと無関係に生きる多くの人々には何の関係もなく、どうでもいい話と言えます。

 

かつて某先生から觀落陰の話をうかがったときに、実際の目撃談として冥界で使用されている暦は太陰太陽暦(いわゆる旧暦)であったと聞かされたことがあります。

であれば新暦1月22日に春節を祝う人々は冥界からどう見られているのか非常に興味深いことです。

 

また定気法の暦による皆様の2033年も非常に楽しみです。

 

暦の問題に関心を寄せてくださる人々がもう少し増えてくれると嬉しいのですが。