母と妹は自宅にもどり軽く食事と入浴を済ませて病室に戻ってきた。
看護師さんのお話だと、先ほどの血液検査の結果ではもう二酸化炭素の量は測定不能だという。
しかしまだしっかりとした呼吸をしている。
私は11時ごろに強い睡魔に襲われたので、親族控室で少し仮眠を取った。2時間くらい眠った。その後妹と場所を変わり妹に少し眠ってもらった。母も少し辛そうだったので妹の隣の部屋で休んでもらった。
私は2時くらいからずっと、ただただ父の側にいられることが嬉しかった。父は何か話しかけても何の反応もない。夜だから寝ている様子だった。深く呼吸をしながらゆっくり眠っているように見える。苦しみなどは無さそうな穏やかな顔…。
妹や母も起きてきて、みんなでまた一緒に過ごした。
少し空が白みはじめて、朝が来た。
父は一晩ゆっくり眠っていた。
いつかその呼吸が止まってしまうのではないかとみんなで見守った夜が終わった。
看護師さんからこれからミーティングがあるので、1時間くらい席を外して欲しいと声をかけられたので、3人で病室を出て、院内のコンビニでカフェオレとスープ、お菓子などを買って控室で軽く食事をしていた。看護師さんが入ってきて、どうぞお部屋へ戻って下さいと伝えに来てくれた。
病室に戻るとだいぶ呼吸が小さくなり、モニターの数値も悪くなっていた。父の反応はないけれどみんながいることが分かるんだろうなぁ。誰もいなくなった時に死に一歩近づいてしまった。さらに朝になったからか、目元が少し緩んでいて父が起きているんだと感じた。みんなで父を囲み、手や足をさすりながら、いっぱいいっぱい「ありがとう」と感謝と悲しみを伝えた。父の目からは涙が出ていた。
父は旅立ってしまった。
もうこの世に父がいないなんて。
2023年11月26日午前9時33分、81歳でした。
あと少しでお誕生日だったのにね…
