こんにちは。
岡田です。


今回は骨盤損傷の実例をお伝えします。

しりもちの後遺症が1回で治ったTさんの場合。

しりもち外傷は、
症状が出るのに1週間ほどかかり自覚しにくいのが特徴。

似たようなパターンの場合は参考になるでしょう。


Tさんは56歳の行動派キャリアウーマン。

2週間後にクオーターマラソンを控え、
週に2回のランニングをしているが、
走りがしっくりこないとの理由で来院。


原因は、ハッキリしないものの、

1か月前にスキーに行き、
アイスバーン状の雪の上で滑って転倒し、
しりもちをついたとのこと。


直後はお尻が痛かったようですが、
病院の検査では打撲以外は異常なし。


実際、1週間ぐらいで痛みは消失した。


その後、

スポーツクラブで運動をしていても、
ランニングをしていても、
以前に比べ何かバランスが悪くなり、

ケガは治ったはずなのに・・

こんな困ったときに、
岡田の顔が浮かんだとのことです。


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早速、いつも行っている
十数種の徒手検査を行ってみました。


その結果は・・

・左の仙腸関節の「かみこみ腰」

左のしりもちによってテコの原理で発生。
仙腸関節がロックして動きにくい状態。


・右の仙腸関節の「ひらき腰」

「かみこみ腰」の影響で、
反対側の仙腸関節がひらき動きにくい状態。


・胸腰椎の潤滑不全

背中全体の柔軟性が低下して、
こわばって動きにくい状態。


・胸郭の潤滑不全

胸郭の柔軟性が低下し、
こわばって換気効率が落ちている状態。


・頚胸椎移行部の潤滑不全

「かみこみ腰」+胸郭の潤滑不全の影響で、
首の付け根がこわばって動きにくい状態。


これだけの異常が見つかりました。



西洋医学の検査では打撲だけなのに、
これだけ異常が見つかるのは不思議
と思うかもしれませんが、

理由は、

じっとしていたら解らない異常。
「動きの中でしか分からない異常」だから。



Tさんに、これを一つ一つ説明すると、
自覚症状と一致したようなので、

つづいて、治療開始。



1.「左かみこみ腰」と「右ひらき腰」の
仙腸関節の関節整復術により、
左右の仙腸関節の潤滑は回復し
正常な関節の動きを取り戻す。

2.背中の筋肉のこわばりに対して、
筋肉整復術を行う。

3.胸郭全体の関節整復術により、
胸郭のこわばりは消え呼吸が楽になる。

4.頚胸椎移行部の関節整復術により、
潤滑は回復し首が前後左右に動かしやすくなる。

5.首から肩にかけての緊張筋に対して、
筋肉整復術を行う。
首から肩の筋肉の異常緊張も消え、
こり感はおおきく軽減する。



直後のTさんの感想は、

「なんか、ふにゃふにゃになりました」
「だいぶ硬くなっていたのですね」

Tさんのように症状や変化に鈍いタイプは多いが、
解説してやっと納得できた様子。

ふつうは、予防運動も同時に指導しますが、
Tさんは十分運動しているのでカット。


後日談では、
マラソンも気分よく走れたようなのでヤレヤレ。



今回の施術時間は検査も含めて約30分。
全身調整で料金は5,400円。

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