LEC大学も学生募集を停止した。


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LEC大、学部生募集を停止=株式会社立、入学者が減少

時事ドットコム

2009年6月18日


 株式会社が設立したLEC東京リーガルマインド大学(東京都千代田区)は18日、2010年度以降の学部生の募集を停止すると発表した。入学者が減少し、学部の累積赤字は3月末で約30億円に達していた。大学院は募集を継続する。
 LEC大は04年に構造改革特区制度で開校した初の株式会社大学の1つ。資格試験対策の予備校を展開する東京リーガルマインド(東京本部・中野区)が運営している。
 全国に14キャンパスがあったが、志願者の減少で今年度は千代田キャンパスでのみ学部生を募集。入学者は定員160人、募集目標60人に対して18人だった。08年度は26人。学生がいる間は授業を続けるとしている。
 LEC大に対しては、文部科学省が07年1月、専任教員の大半に実態がなく、ビデオを流すだけの授業を行っていたなどとして、学校教育法に基づく改善勧告を行った。
 4年制大学では、既に愛知新城大谷、神戸ファッション造形大など4校が10年度からの募集停止を決めている。6校ある株式会社大学では、大学院のみのLCA大学院大(大阪市)が今年度から募集を停止した。


(以下、略)


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このLEC大学については、他大学の学生募集停止と同じ流れとはいえないだろう。

このブログでも改善勧告の際に2回取り上げている。


LEC大、再びの改善要請に思う  (2007年9月29日)


「政府」と「文部科学省」の温度差  (2007年1月26日)


改善要請段階からの流れを考えると、突然のことではないだろう。

株式会社立であることも含め、見込みがなくなれば撤退は懸命である。

ただし株式会社立が学生を集められない場合に早期撤退することは設置段階においても

懸念されていたわけで、そうした点で株式会社立を認める際のリスクを国はどう捉えていたのだろうとも思う。

(自己責任として早期撤退も想定して認めていたとも考えられるが、その場合あおりを受けるのは学生だろう)



立て続けの学生募集停止のニュースは、大学関係者としては辛いものだが、

受験生や保護者が大学の広告に頼らず、

自ら大学をチェックする意識が芽生える契機となってくれれば幸いだ。