■GAFA
Amazon
Apple
以上4社の頭文字をとって、GAFA(ガーファ)といいます。ここにMicrosoftを加えてGAFAM(ガーファム)と呼ぶこともあります。それら企業はIT業界において市場を独占し影響力が大きいことから、2010年台から報道等で呼ばれ始めました。
■FANG
Amazon
Netflix
近年、ここにAppleが加わりFAANG(ファング)とも呼ばれます。ちなみに、アメリカでは"GAFA"ではなく、こちらの名称を使用することのほうが多いようです。
以上の企業はただのIT企業ではなく、コンテンツなどを配信するためのプラットフォームを提供する立場になるわけですが、あまりにも巨大になったことで、世界的な社会問題が生まれることになりました。
【問題点について】
・富の集中
これら企業の時価総額を以下にまとめました。
◇時価総額
Apple 216兆円
Amazon 172兆円
Microsoft 167兆円
Facebook 73兆円
Alphabet(Googleの親会社) 55兆円
Netflix 24兆円
上記の合計金額は約700兆円、ちなみに日本のGDPが約500兆円なので6社の価値だけでそれを超えてしまいます。あまりに巨額な資金と利益がアメリカの企業に集中することから、市場の独占が世界的社会問題となっています。
市場の独占に関して、日本ではそこまで大きな問題となっていませんが、欧州ではグーグルに独占禁止法(EU競争法違反)のために1兆円近い制裁金の支払いを命じ、アップルには課税逃れをしているとして2兆円近くの追徴課税を命じました。
・個人情報の保護
これら巨大プラットフォーマーはサービスを広く提供し、膨大な量の個人情報などのデータを獲得・駆使してさらに競合他社より優位に立ちます。どんなものを購入したか、どこに住んでいるか、どんなことを検索しているかといったことが、利用者の知らないうちに情報として吸い上げられています。そうして得られた情報は、例えば広告主へ「この人にはこういった広告を表示するといいですよ。」といったりすることで、勝手に売ることができてしまいます。
・優位的地位の濫用
プラットフォーマーとしての立場を利用して優位になろうとすることも問題となっております。例えば最近の事例でしたら、フォートナイトを提供するEPICがアップルに支払う手数料をなくすために、アップルを通さずに直接支払いできるようにしました。アップルの手数料は売上の30%になりますから、決して安価ではありません。おかげで利用者は割引価格でゲーム内アイテムを購入できるようになったわけですが、それが判明するとアップルは規約違反になるためゲームをアプリストアから排除しました。その後、同様にグーグルもアプリストアから排除しています。日本の事例だと楽天が加盟店に対して送料無料を強制しようとしましたが、それを独占禁止法にあたると問題視した公正取引委員会が立ち入り調査したことでなくなりました。
【今後は・・・】
最初は利用者目線で使いやすかったサービスも、利益の追求を追い求めすぎると利用者は離れていくのではと思います。成功し続ける企業というのはほとんどありませんし、IT業界というのは特に入れ替わりの激しい業界です。栄華を極めている"GAFA""FANG"も10年後には全く顔ぶれが変わっているかもしれません。






