もし、生まれ変わることがあるなら――。
そんなことを考えたことがありますか?

僕はあります。

目を閉じて、少し考えてみてください。
「あの時、こう答えていたら……」

今日は、そんなパラレルワールドのお話です。

僕は相変わらず、将来、自分が何者になるのか迷っていました。

ポケットの中には、少しの小銭。
そして、やっとの思いでガソリンスタンドのバイト代を貯めて買った、オンボロのHONDA Cityターボ

バイトが終わると、せっせと車を磨いていました。

そして深夜、ファミレスでバイトをしていた彼女を迎えに行き、朝まで横浜へドライブ。

そんな毎日でした。

ある夏休み。

4つ年下の彼女と、伊豆のペンションへ旅行に行く計画を立てました。

もちろん、家には内緒です。

今思えば、親泣かせの二人でした。笑

国道134号線をひたすら下り、伊豆へ。

僕たちは海で、一時の夏を楽しみました。

今でも、その頃の写真を見ると、二人とも最高の笑顔で写っています。

そして――どうやって帰ってきたのか、今ではよく覚えていません。笑

彼女を家まで送り届けると、家の前に彼女のお父さんが立っていました。

僕は、彼女のお父さんに頭を下げました。

未成年の娘を連れ回した男です。

覚悟しました。

ところが、

「いいから、上がって行きなさい」

そう言われました。

そして、何も言わずにビールを勧めてくれた。

その夜、僕は彼女の家に泊まりました。

まるで息子のように、優しく扱ってくれたんです。

今でも思います。

男として、あの時、彼女のお父さんはどんな気持ちだったんだろう。

そう考えるだけで、今でも頭が下がります。

それから僕たちは、3年近く付き合うことになります。

冬になると、国道4号線をひたすら北へ。

車にキャリアを付けて、二人で何度もスキーへ行きました。

途中でチェーンを付けたり、深夜のバイト先でシャッターを閉めて、車のメンテナンスをしたり。

そんな生活でした。

ある時、バイト先に近所のお金持ちの息子が、改造したZに乗ってやって来ました。

スタンドを閉めた後、始まったのは車の話。

「どうしたら速く走れるのか?」

「日本車は外車に勝てないのか?」

車の話になると、二人とも止まりません。

そして週末になると、船橋埠頭へ。

やがて僕たちは、

「誰が一番速いのか?」

そんなことを確かめるように、夜の首都高を走るようになりました。

ギターに夢中だった少年が、いつの間にか車に夢中になっていた。

そして、その先にゴルフが待っているなんて――

この時の僕は、まだ知りません。

そう。

人生の分岐点は、もう少し先にありました。

もし、あの時、違う答えを出していたら。

僕の人生は、今とは全く違うものになっていたのかもしれません。

そして――

彼女との結末も、まだお話ししていませんね。

次回は、いよいよ人生の分岐点のお話です。

どうしてギターが車になり、そしてゴルフになったのか。

まだまだ長い物語ですが、少しずつお付き合いください。

では、また。

スキマゴルフ豊四季店