恋の逃げ道
できる限りの力で闇を歩こうとする
有てる限りの期待で おまえの瞳を見つめようとする
おまえを手に入れたいと願う気持ちが夜を冷たく染める
その想いのひとつひとつを押し消すように時は流れてゆく
おまえの唇に触れ
葡萄の房を噛むときのように恋の甘さだけを味わえるのなら
それに越したことはないはずなのに--------
情なくも側に寄るだけで俺は弱くなっちまう
もう二度と誰も愛せないと思える男になっちまう
こいつをどうにかできるなら
おまえの心の奥底にある本当の明かり
ここに灯したい
できる限りの力で闇を踰えようとする
有てる限りの情熱で おまえを大切にしようとする
おまえを手に入れたいと望む心が
朝を迎えるまでに暮れてゆく
その想いが次々と破れるように
時は過ぎ去ってゆく
おまえの肩を抱きしめ
鳩の胸から響くような小さな鼓動を聴けるのなら
それ以上の幸福はないはずなのに--------
静かな笑みを泛べるおまえを想うとき
つきまとうのは翳る記憶……
こいつがどうにか救われるには
おまえの心の奥底に潜む本当の暖かさ
俺の命で支えたい
taken from ”BAD LIFE ”