ハウスメーカーCから間取りの提案がPDFで送られてきました。

私達が手にした、初めての私達の為に描かれた間取りです。

 

感動しました。

素敵!!

この土地にこんな素敵な家が建てれるの!

こう来たか、と素人では思いつかないような工夫が随所にあって、

さすが一級建築士。プロって凄いね、と私達夫婦は大絶賛。

直す所が無いんですよ。

もうこのまま建てて!でした。

 

ですが。

採用に至らなかったのは、どうしても譲れない一点がダメだったんです。

 

階段の蹴り上げと踏板のサイズ。

 

このハウスメーカーは実家を建てております。

その為、図面に描かれた階段は実家と同じサイズ。

当然、私達は使い勝手も材質も知っております。

実家が体験型モデルルームですもの。

そして、実家の中でどうしても受け入れられないのが、階段でした。

 

蹴り上げ20cm、踏板の奥行き20cm。

それがこのメーカーの階段です。

階段には規制があって、まずそれをクリアする事。

サイズに関してはベストなバランスの計算式があり「蹴上×2 + 踏面 =60cm」

これによると実家の階段は蹴上(20cm)×2+踏面(20cm)=60cmと

ベストバランスなはずですが、あれは拷問です。

スリッパを常用する私達は昇り降りが非常に難しい。

降りる時も怖いし、登るときも膝が痛い。

降りる時は、体を斜めにしないと足がしっかり踏板に乗らない。

そもそも男性の足は25cm以上ありますよね。

20cmの奥行きしかない板にどうやって足を置いているのでしょうか?

常にスリッパを履いているので、つま先だけで降りる事は不可能なのです。

 

母は両方の股関節を人工関節に置換しておりますが、この階段を登れません。

階段に両手をついて、四つん這いで登り、

降りる時は、階段に腰かけて1段づつ降りています。

一年に4~5回しか2階には行かないですね。

 

自分達が70代になった時、この階段は無理です。

今でも無理なのに、この先はもっと無理。

しかも狭いので、二階で倒れたら、救急隊員の人は私を搬送できるのだろうか?

私より体の大きな夫はもっと無理ではないのか?

 

そこから私達が求める階段のサイズは、

蹴り上げ18cm、踏板の奥行きは25cm以上。

幅は可能な限り広くとる。

スケルトン階段はダメ。踏板に脛をぶつける未来しか見えない。あと怖い。

この階段のサイズをクリアできなければ、どんなに素敵な間取りでも採用はできないのです。

建ててしまったら修正不可能は住宅設備は、絶対に譲れませんでした。

 

そして、金額が・・・。

上物+ライフライン整備+登記簿等諸経費-値引きありで5200万円の見積でした。

34坪、5200万円。

太陽光パネルも蓄電池も無しの金額です。

外構も入ってません。

経験上、なんやかんやで本体+1000万円はかかります。

外構も500万円は見た方がいいです。

(うちはしょっぼい外構ですが、最終600万円かかりました)

 

実家を建て直した6年前とはびっくりする程の値上がりです。

もっとも一番グレードが高いプランでの見積でしたのが、

そこを加味しても高すぎやしないか?

 

ハウスメーカーCの営業さんと建築士さんに言いました。

間取りは完璧です。

ただ階段が希望どおりではありません。

階段を修正して一つ下のグレードで見積を出し直して頂けませんか?

 

その神間取りは、一級建築士さん渾身の間取りなので公開は控えます。

今、その間取りを再度見て、

 

無理してでもここで契約をすれば良かった・・・号泣

いや階段・・・階段さえなんとかしてくれたら。号泣

 

近隣の家の間取りとの兼ね合いまで考えて提案してくれたのは、この建築士さんだけだったと思い知りました。

一流とはそういう事。

高いのには訳がある。