この「トランスジェンダーになりたい少女たち」
一度はカドカワから刊行予定だったが、LGBTの活動家からこんなヘイト本を発行したらただではすまないぞ、と脅迫をうけてそれに屈し発行停止された本。
それを今どき焚書なんてとんでもないよ、と産経新聞出版が出版した。
しかし、内容的にはまったくヘイトではない。
本書はエコノミスト誌とタイムズ誌の年間ベストブックに選ばれている。
思春期の女子は身体の変化に伴い、精神的に不安定になるのはよくある話。その原因を性的違和感に求め、自分はトランスジェンダーなんだと結論づけ、名前を男性名に変えてしまう。その上、男性ホルモンの投与、乳房カットの手術へとすんなりすすんでしまうという、今アメリカで起こっている問題を具体的に数多くのききとり調査をもとにかかれた本。以前は性同一障がいと呼ばれていた。アメリカでも出版当初は騒ぎにもなったらしい。
日本でも昨年LGBT理解増進法ができて、世の中が変になってきている。
こんな病んだ流行は必ず日本でも何年かあとに来そうな気がする。
思春期って、自分がわからなくなる時期で、不安で、自分に自信が持てない。胸がふくらんでくるのが恥ずかしい、身体の変化を認めたくない。
そんな時、これまでは友だちや親や先輩などに打ち明けたり、話を聞いたり、本を読んだりしていた。
今は違う。ネットがあるから、すぐに検索。
すると、それはもしかしたら性的違和感から来てるのかも、とそちらの方に導くような体験談や相談窓口がネット上にたくさんあり、体験談をきかされ、誘導され、診断され、断言されてトランスジェンダーの女の子が出来上がるというわけ。
少し時が経てば、不安定な時期を乗り越えて、自分に違和感を感じなくなることがほとんど。だがホルモン投与や乳房カットした体はもうもとに戻らない。
アメリカで今起こっている悲劇がたくさん書かれていた本だった。
ネットは便利だけれど、悪意が隠れていることもある。若い人には特に気をつけてほしい。
そんな意味でもこの本が発刊されてよかったと思う。