ビリーの『マリゴールド』に引き続きまして、

花少年バディーズによるビリー楽曲のカバーアルバム『Breed』の主観的に解説に移ります。


バディーズがビリーのカヴァーアルバムって何やねん
結局同じ5人がやってるやんけ

と散々いろんな人に言われまして


ココロの中で「みとけよ、オマエの想像はるかに越えたるよ」とこのリリース日までずっと思ってました。


表現の可能性、音楽の可能性を甘く見たらイカン。
そしてこの5人を甘く見たらイカン。


なんつって


しかしながらカヴァーというのは価値観としてはとても難しいものであって
やはりオリジナルには適わないというのが往々としてあって

先の『蜘蛛の意図』をカヴァーさせていただいた時は
他のアーティスト様の楽曲をそこまで無秩序にアレンジする度胸もなく
方向としてはそのオリジナルの持つ魅力を構造から理解して
素材からカヴァーするという手法でいきましたが


今回はそれでも自分達が作った楽曲、


如何様にも自分達の成長や変化、
ましてやビリーの音楽からバディーズの音楽へという

どこまでも“音楽”に執着した制作ができました。
歌詞などの意味合い以上にサウンドとアレンジの成熟。

それによってまた歌詞が活きてくるトコロを目指して。

現在継続中の“活動休憩”の理由の一つに

“楽曲の整理”

というのがあったと思うのですが
その一部がこのアルバム制作だったりするわけです。


なんだかんだでビリー曲も大好きなメンバーは
花少年バディーズのステージであっても違和感のない形に

そして今ならこの曲をこういう風にアプローチする
という進化を形に

これもまた

モノを作る欲求だったりするのです。



こういったビリー曲のカヴァーはここにきて急に始まったわけではなく
皆さんもご存知だとは思いますが今までのバディーズのシングルのカップリングや
アルバムのボーナストラックでも“不良品種Edit”として行われきました。


そもそも?というかこういったアルバムを作ろうと決めた当初は

それらカップリング曲を集めて、なんならビリーの『レベッカ』のカップリング曲『The Bluffer(ABCD Edit)』と『Bright』に収録されている『「我が闘争」ショー (Bilingual Edit)』もそのまま収録して
あと数曲、レコを…というノリでありましたが

いざ、制作に着手してみると


次から次へとアイディアが出てくる出てくる

もーそれならゼロから録り直そう!なんていうのもドンドン増えていき

完全に当初の予算と日程をはるかに越える制作物に…。

まあ、そこらへんに関してはなんの後悔もない位、
納得の行くアルバムになりました。

選曲に関しては先に録り直していたモノがあったのが何割か。
残りの何割に関しては以前より頭の中でアイディアが具体的にあったものを優先的に選んでいきました。

いつかは全曲、こういう形にしたいというキモチがあるくらいなので
ビリー曲のベスト!という感じではありません。

ただし、アレンジ、演奏に関しては

去年の『Boys ride Bicycle』を経ての現在のボクらのベストであります。


世界中の歴史あるいろんなバンドサウンドを聴いて、
模倣してみたり、オマージュしてみたりするデモ作りする中で
得たモノは大きく、

ある種、時代に逆行していくように

“生演奏への憧れ”に魅了されつつ
必要最低限のエディット(ProToolsなどの音楽編集ソフトによる編集ね)と打ち込みで

泥臭いロック、スッと胸に入るポップスへと
今後、ボクらが目指す“実演型ロックバンド”、
そしてこれから作ろうと思っているオリジナルアルバム『Bible』への橋懸かりとして
絶対に外せない経験ができたアルバムになっています。


ジャケット等のアートワークに関しても

Breed=育成 をイメージさせるよう

我らがイメージキャラクター バデッグの誕生と成長を表現してみました。

それらも含め、お楽しみください。


では各曲の紹介へと続きます。





ミネムラ。