The seeds of curiosity,sown in children's mind. | ーとんとん機音日記ー

ーとんとん機音日記ー

山間部の限界集落に移り住んで、
“養蚕・糸とり・機織り”

手織りの草木染め紬を織っている・・・。
染織作家の"機織り工房"の日記

The seeds of curiosity,sown in children's mind.
-道具を使わず紬糸をつくる。-
絹にふれるworkshop

「絹にふれるworkshop」は、繭から糸をつくる行為を通して、
ひとの暮らしの営みの普遍的な核のような部分を、
自分自身の感覚の中で確かめてほしいと考えて、
わたしどもが展開しているワークショップ・コンテンツです。

子供たちでも、実際に188年前に著された和本を見てもらって、188年前の人と同じ方法で繭から糸を紡ぎだしてもらいます。



知識は使えなければ意味がないし、
また、使えないような知識なら、更に意味がない。
知識を使う知恵が文化を育む。


そもそもworkshopは、体験学習とかいうことではなく、本来は専門性を持つ人々が行う“実践的な知見”のレクチャーの場です。
でも、織りや糸の事は専門性を持っていないと判らないのかと云うとそうではなくて、こちらが専門性の中に閉じこもって自閉的にならないで普遍的な感覚の場に踏み出せば、年齢や経験を超えて現象や原理の面白さを共感し共有できると思うのです。単なる体験や珍しい昔のものを見たという記憶にして終わらせるのではなくて、持続する知恵に結び付けたいですね。

だから、基本的には、大人に対しても、子供に対しても、同じことを同じように進めてゆきます。

絹にふれるworkshop


3月朔の日曜日は生憎の雨でしたが、“初瀬街道まつり”という地域のイベントに参加を依頼されたので、わたしどもは「絹にふれるworkshop」で、お邪魔してきました。
わたしのところのworkshopは、こういうイベントでの場合や子供を対象としたものは無料でやっていますから、わたしの時間に余裕があるときで、こちらで用意した素材が切れれば終わりと云うような条件で、お願いしています。

時間も、興味が深まれば何時間でもいいし、こどもの集中が続かなくなって飽きたらそれでいいと思います。

教育的な・・・とかの感じでなくて、子供の興味を見守っている御両親や、あるいは、同じように興味をもって子供と会話している御両親っていいと思います。
でもね。なかには、もっとやりたい子供を「早くして、つぎも見たいから行くよ」と引き離す方も・・・。

親の予定や事情もあるのでしょうけれど、こういうイベントの時くらい子供の興味を優先してもいいのではないかと思うのですよね。


絹にふれるworkshop