「火鉢」 | ーとんとん機音日記ー

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山間部の限界集落に移り住んで、
“養蚕・糸とり・機織り”

手織りの草木染め紬を織っている・・・。
染織作家の"機織り工房"の日記


ーとんとん機音日記ー-火鉢001



ことしは、ほんとに変な気候です。
昨夜、夜半過ぎには、とっても冷え込んだので、
暖をとるために、“手炙り火鉢”に火を入れました。
しかし、これはわたし用ではなくて、蚕用です。

稚蚕の成長がバラついてしまったので、
うちには、まだ熟蚕にならない子たちが残っています。
ここ二日ばかり雨が続いて、冷え込んだので、
蚕の桑を食べる勢いが落ち込みました。
それで、急遽室温を上げる為に暖をとります。

昔は、素焼きの製の養蚕用火鉢というものが用いられましたが、
うちでは、その代わりに“手炙り火鉢”を使います。
聞き取りの例では、養蚕用の火鉢には木炭ではなく“もみがら薫炭”を使用したということも聞きました。
つまりは、蚕室内の空気を対流させたり、暖をとったりする為なので、別に石油ストーブでもいいのですが、炭火の方が柔らかな暖かさが部屋全体をつつむので、わたしはこちらの方がいいと思います。

うちの方でも、こんなに冷え込んでいるのだから、
東さんのところは大丈夫だったのかなと思って、
彼女のブログをのぞいてみたら、
やっぱり、ここ数日のうちは冷え込んだようで、蚕室の暖をとったそうです。


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