そこには、小さめの青面金剛童子の石仏が収められている。
石質は和泉砂岩に似た砂岩質で、
この辺りの石材ではないから、
どこからか、ここまで運んできて祀ったのだと思う。
かたちは、深大寺の青面金剛立像に似ているように思うけど、
風化した顔は少し笑っているようにも見える。
一番いいなと思うのは、こういう小さな祠にも、
いつも花が添えられていて、お世話されている事だ。
青面金剛童子は集落の境界などに祀られ、
村を守る者であるけれど、
ここには、その青面金剛童子の祀りを守る人がいる。
そういうところで、この集落が生きているんだなと感じる。

祀りを守り続ける事が、
集落を守り続ける力になることって、あると思う。


