盗難に遭った当日、ストライキによって1本になったマルセイユ行きの電車に乗った。

モナコGP決勝と同じ日曜日に、同じ南仏のカンヌ映画祭も最終日を迎えていて、

この時期のストライキは明らかに観光客には迷惑がかかる日程になっているように思う。


乗り込んだ電車の車両中央には、全席の人と向かい合って座る4人席があり、

そこが空いていたこともあり、そこに座った。


カンヌを過ぎて少し先の駅で、ハリウッド女優「メグライアン」が若かった時のような、

非常に清潔感があって、ショートカットの金髪美女が僕の前に座ってきた。

少し話をしていても、非常にやわらかで、性格の良さが伝わってくる。


途中、通路挟んで横の席にいた日本人女性が、僕らの幸せトークをいきなり遮って、

彼女にストライキについての質問をしてきたが、それがジャイ子のような口ぶりで、

全く、見ても聞いてもいられんかった・・・。


それに比べて、メグライアン似の彼女と言えば、優しい口ぶりで対応していたし、

僕にはわざわざ手帳に絵をかいて説明してくれたりと、純粋聡明なフランス女性だった。


さてと、打ち解けたところで、「そろそろ記念の写真を・・・」と思ったが、

「そうだ、カメラないんだった・・・」


世界の美女を写真に収められないのは残念だ。

いや、世界遺産を写真に収められないのは、旅人としては非常に残念だ。


最近、外国人とのなんちゃってコミュニケーションが結構楽しい。

日本にいる時のコミュニケーションは、悪く言えば色々な「しがらみ」がある。


もちろん、仕事面では対面、電話、メール等、ビジネスマナーには

最も気をつけないといけない。僕はそういうのが苦手だった。

仕事以外の場面でも、目上の人、年上の人には失礼があってはいけないから、

相手が僕よりも年上か?年下か?を見極める能力が重要だ。


仮に年下と思って、タメ語でしゃべっていても、後から実は年上だった・・・、

と気づくこともある。気づいてからは一応、丁寧語に変化するがメンドクサイ。

同年代の普段の遊びや飲み会でも、初めて知り合った人へは、何かしらの

先入観が入ってくるし、相手のバックグラウンドなんてのも気になってしまう。

時には社会的地位や所属する会社や仕事の内容を気にする人もいるだろうし、

友達など、相手の年収が気になったりすることだってあるはずだ。


日本では恋愛おいても、探り合いや押したり引いたりと言った駆け引きがあって、

素直に「好きです」と言えない僕も、海外では、

「Will you marry me ? 」と一気に結婚のプロポーズまでできてしまうから不思議だ。


要するに、海外で気持ちよさを感じることの理由は、

しがらみを捨て、自分が裸になることであり、なれることだ。


「ダージリン急行」という旅映画を僕に勧めてくれた大好きな先輩がいる。

旅好きでもなんでもない、インドア的イメージのその先輩が言っていたのは、


「旅って何かを得るためにするものと思っていたけど、何かを捨てる旅もありやね」


僕は日本で着ていた服を脱ぎ捨て、本当に気持ちよく、裸で旅をしている気分だ。

周りの外国人は常に裸同然のような人種なので、日本人の僕でも裸で気持ちがいい。

逆に日本人宿が苦手な僕は、自分が気付かないところで服を着てしまっているのだろう。


ただ、いつまでも裸でいられるわけではないので、日本のように何着も重ね着をする

ことはないにしろ、僕もそろそろパンツくらいは1枚、着ていかなくてはいけない。


脱いだら、着る。

捨てたら、拾う。


この繰り返しだ。

なにが1年後のモナコ観戦だ!

今日のことすら、人生は分からないじゃないか!


人生2度目のバッグ丸ごと盗難事件が起こった。

インドに続き、2度目とは、僕も相当マヌケなんじゃないだろうか・・・。

財布やカメラをスラレルならまだしも、バッグ丸ごとだからね・・・。


現場はおしゃれなニースのマクドナルド。

最近、はまっているyoutubeで「麻生総理のぶら下がり会見」の動画を見ながら、

「全く、何言ってんだよ、この人は・・・」と思っていた時に、

カウンターの横の席に置いていたバッグがなくなっていた・・・。


盗まれたのは、このブログでも紹介していたグレゴリーのバッグ。

高校生の時から愛用し続けていたバックだった・・・。


クレジットカード、銀行カード、そしてデジタルカメラ、携帯電話などを

一気に失った。


バックの中には、パソコンを収納するカバーなどが入っていたので、

僕はマクドナルドの紙袋に精密機械であるVAIOを裸のままぶち込み、警察へ。


前回のインドでは田舎の駅で、パスポート、現金含め、すべてやられたことを思うと、

今回はパスポートや航空券、現金などはチェックアウトしたホテルに預けているので、

幸いなことに、大きな損害はない。


盗難に遭って2時間後には同じマクドナルドで昼飯を食べているんだから、

前回のインドでの経験がかなり活きている。いや活かしたくない経験だ。


モナコで夢を見ていた僕は、一気に夢から醒めた。

いや、「冷めた」と言ったほうが適切かもしれない。


すぐにカメラなどを購入するつもりはないので、ブログの内容も写真付きの

旅ブログを中止し、文字だけで書ける、「拝啓 日本国総理大臣麻生太郎殿」

にテーマを変えざるをえないかもしれない。


不幸は続くもので、今日のフランス鉄道はいきなりストライキに突入し、

マルセイユ行きの電車が夜の1本だけになってしまった。


「あと残り1ヶ月までトラブルなく来たんだけどな・・・」

「また保険会社に迷惑かけちまったな・・・」

「最終ゴールの後に、一度、帰国して態勢を整えようかな・・・」


間違いないのは、大した盗難ではないので、もちろんゴールはするということ。

ただ、ちょっと早めにバンコクへ帰りたくなっちゃってる・・・。

あやうくコースアウトしそうになったローズヘアピンを過ぎ、
いくつかコーナーを曲がると、モナコ名物トンネルが待ち受ける。

「これか~、あのトンネルは・・・」


世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~


「F1コースでなければ、なんてことないトンネルだ」


世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~


テレビではマシン後方からの映像が流れるが、
一瞬にしてトンネルの奥に消えさる映像には毎回、度肝を抜かれる。
トンネル出口では時速300km程度だったかな?


トンネルを出て少し行くと、コース上でバーがオープンしていた。
こんなことができるのも、市街地コースの特徴なんでしょうね。


世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~


また、トヨタの関係者が仕事を終え、帰宅するところにも出くわし、
「明日は頼むよ!」と応援して握手までしたが、
翌日の決勝では、2台そろって、まったく冴えなかった・・・。


世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

トヨタもかれこれ数年参戦しているが、いまだに勝てない。
あの優秀なトヨタがこんなにも勝てないのは僕にとっては不思議でならないのだが、
F1という世界の厳しさゆえのことなんだとも思う。でも、


「まさか燃費のいいF1マシンとか作ってないですよね?」
「まさか10年壊れないF1マシンとか作ってないですよね?」


ご自身もレースをしている次期トヨタ社長の創業者一家豊田さんに期待したい。


最後に、スタート地点に戻り、僕の夢のウォークラリーは幕を閉じた。


世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~


また来年、ここへ戻ってこよう。またホストファミリーとこの家で再会したい。
そのためにはまず1年間努力して、モナコへ来るだけの納得した状態を作りたい!

サーキットを歩きながら、自然とそんなことを思えたのが僕にとっては嬉しかった!


しかし、てっとり早くここに住みたいので、最終日に娘である妹にこう言ってみた。


「Will you marry me ?」(僕と結婚してくれませんか?)


「あなたがミリオネア(億万長者)になれば、ここに住めるわ」
と言った妹の言葉を肝に銘じて、やっぱり1から出直そう!

いい状態で1年後、今日という日を思い出せるように・・・。

夢のような土日が終わり、ここフランスのニースでも月曜日の朝を迎えた。
多少の疲れを感じるが、全く起きそうにない欧米人を横目で見つつ、
朝8時には起きて、すがすがしい気持ちで朝食を食べている。

土曜日の予選の後、僕はモナコサーキット市街地コースへ降り立った、
ことは以前のブログで書いたとおり。

ずっと生で見続けていたリヴァージュの坂道のてっぺんまで歩いてみると、
テレビで見るよりもずっと勾配がきつく、ちょっとした丘のようだ。

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

いつもなら息切れしていたところだったが、テンション上がりっぱなしだった僕は
さらにその先へずんどこずんどこ進んで行った。

モナコ市街地コースの見どころを1つ1つ説明するのは無理なので、
いきなりではあるが、最も有名と思われるローズ・ヘアピンをお見せしたい!

おそらく、全F1サーキットの中でも、最もカーブがきついコーナーであり、
最もマシンの速度が落ちるポイントでもあると思う。

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

画面右手前からヘアピンを曲がって、画面左へマシンは消えていく。
これを上から見ると、その急カーブな具合がよく分かると思う。

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

ここもテレビでは気づきにくかったが、
「ローズヘアピンって下り坂だったんだ・・・」

今は冷静に落ち着いてブログを書いているが、ローズヘアピンにいる自分は
ちょっと信じられない気分だったし、あまりに興奮していた僕は、
自分がF1ドライバーだったら?どう運転するか?という妄想をし始めていた。

そして、僕はミハエルシューマッハが過去に走ったであろう、
レコードライン(車のタイヤの痕跡)に沿って、ローズヘアピンを走った!



動画を見ていただくと分かるが、実際にはあまりにもカーブがきつく、
僕は右足で踏ん張れず、レコードラインを大きくはずれ、右側にふくらんでしまう。
あわやウォールバリアーにクラッシュ!となるところだった・・・。

身をもって、世界最高のヘアピンを体験することができたが、
「こんな町の道でレースなんて無茶苦茶だよ・・・」

ローズヘアピンの先にドライバーボンドを待ち構えるのは、
そう、あのモナコ独特のトンネルである!

長くなったので、続く・・・
今日も行ってきました!2009F1モナコグランプリ!

昨日の予選とは打って変わって、モナコの駅も大混雑。
観客の数は予選の5倍くらいになっているんじゃないかな?

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

昨日と同じくアパートの5階のバルコニー席へ。
「予選の時よりも混んでいたら嫌だな・・・」と思いながら、早めに着いたのだが、
実際は予選の時が40人に対し、今日は20人くらい。

昨日はカップルや男性数人の若者グループなんかが多かった気がしたけど、
今日は白髪混じりの叔父様たちが目に付き、女性の姿はほぼなかった。

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

理由はチケット料金だろう。
予選は150ユーロ、決勝は350ユーロ。土日ここで見ると、合計500ユーロになり、
日本円換算しても6万7000円を超える。

ただ、上の写真の奥に見える席(A3席)は決勝1日チケット420ユーロ。
僕のテラス席は酒、食事、トイレ、TVモニター等々が付いて、350ユーロだから、
個人的にはお得感のある買い物だった。

オーナーのお友達も含まれていたが、叔父様たちは何度も見ているのか?
決して良くはないポジショニングでのんびり観戦しているので、
僕みたいな超ミーハー人間にとっては、絶好のポジションで観戦することができた。

様々なイベントが執り行われた後に、現地時間14:00にF1がスタートする。
昨日のGP2の決勝は全25周で争われるが、F1の周回数はなんと78周!

僕のいるところは、第一コーナーの出口で、ファーストラップでクラッシュが
起きてもおかしくないが、ポールポジションのバトンを先頭に、
全ての車がきっちりとコーナーを駆け抜けて行った!



でもやっぱりここはクラッシュするべきコーナー。
曲がり切れずにそのままぶつかる車もある。

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

クラッシュすると、すでに置かれているクレーンで吊り上げられ、コースから撤退。
ドライバーはまさに僕の下をとぼとぼ残念そうに歩いて消えて行った。

その少し後にはさらに1台がガードレールにクラッシュし、コースを塞いだ状態に!

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

同じチームだと思うけど、仲良く2台のマシンが特設ガレージに収まった。
ガレージはピットレーンにあるはずなんだけどな・・・。

世界一周的人生記~素晴らしきこの地球~

レースの内容はブラウンGPの1,2フィニッシュで完勝。
僕が応援していたマッサは序盤アグレッシブだったものの、最後は4位。

イギリスでは優勝したジェンソン・バトンのフィーバーで盛り上がっているようだが、
僕は最近、バトンの彼女が【道端ジェシカ】という女性だということを知った。
以前から、「みちばた?」と漢字を読んでいたので(実際はミチハタ?ミチバタだったり?)
女のお笑い芸人かと思っていたのだが、それが間違いであることにも気づいた。

とにかく本当に素晴らしい日々で、世界一周という夢の中でさらに夢を見させてもらった。
来年の全ての遊び(旅行)計画を辞めて、来年5月のモナコGPだけに焦点を絞るのも、
全然アリだと思ったし、またあのホストファミリーにも会いに行きたい。

さぁ~て、次はどこのF1を見にいこうかな?