お盆があけても、混み合う空港を抜け、
小さな飛行機に乗り込む。
ハイビスカス模様のシート。懐かしい風景。
うつらうつらしていると、
「右側に富士山が見えます」とアナウンス。
白い雲の隙間からちょっこり見える山頂。
日本一の山頂よりも高い位置にいる。
徐々に高度が下がり、きれいな海がひろがり、ちいさな島が見えてくる。
6年ぶりの、奄美大島。
小さなロビー、売店、なにひとつ変わらない空港。
くっかる と名づけられた喫茶店で友人を待つ。
迎えに来てくれた友達の笑顔も、昔と変わらない。
あたたかな、ゆるい雰囲気。
車を走らせ、マテリヤの滝へ。
綺麗に舗装された階段を上り、原生林の中を歩く。
見たことのない、黒いトンボ。羽根だけが綺麗な青。
ゆっくりと飛ぶ、黒アゲハ。
深い緑のなかの、黒い昆虫。
見上げれば青い空。
このコントラストだけで、何かが満たされてゆく。
階段を上ったり降りたり、幾度か繰り返して、滝に到着。
曲がりくねりながら落ちる滝。
足元に広がる 澄んだ水色。
じりじりと照りつける太陽すら心地いい。
きしんでいたものが、ゆっくりとほぐれていく。
マテリヤの滝のあとは、金作原 原生林へ。
深い深い緑の中を進む、オレンジの車。
すれ違うことができないくらい、細い道。
分かれ道はなく、ただただ続く、長い長い一本道。
あなたの道はこれですよ、といわれているかのような、一本道。
きっと、あたしはそういう道が欲しいんだろう。
いつまでたっても出口が見えず、不安になってきた頃、市街をにおわす風景に変わる。
これでいいのか、とわからなくなっても、きちんと道は続いている。
市街へ降りたあと、大浜海岸で夕陽を拝む。
ゆっくりと沈む太陽を浴びながら、黄金色に染まる空を見る。
島から、ようこそ、と言われている気分だった。
島の自然を、
あるがままの姿を見つめさせてもらった、旅の初日。


