풍산개/豊山犬
Story:
韓国の鬼才キム・ギドクが手がけたオリジナル脚本を、ギドク作品で助監督を務めてきた新鋭チョン・ジェホン監督が映画化。
38度線を越えて韓国と北朝鮮を往来する運び屋の男が巻き込まれていく過酷な現実を描く。
ソウルとピョンヤンを行き来し、3時間以内に何でも配達するという正体不明の運び屋は、
いつも吸っている北朝鮮製の煙草の銘柄から「豊山犬(プンサンケ)」と呼ばれていた。
ある時、亡命した北朝鮮の元高官の愛人イノクをソウルに連れてくるという依頼を受けたプンサンケは、
実は韓国の情報員だった依頼主にイノクを引き渡したところで拘束されてしまう。
そこへ北朝鮮の工作員も介入してきて、事態は混迷していく。
監督:チョン・ジェホン
脚本:キム・ギドク
Cast:
ユン・ゲサン
キム・ギュリ
※豊山犬(プンサンケ)
希少保護動物に指定される北朝鮮原産の狩猟用犬種。
獰猛で力が強く、一度噛んだ獲物は放さない。
故・金正日総書記は北朝鮮と韓国の友好の証として、つがいの豊山犬と韓国の代表犬種、珍島犬を交換しあった。
また世界唯一の分断国家の話だなーと
どうしようもないキモチに観終わった後 なるんだろうなー、と思いながら見始めたんです ←
・・・なりましたねぇ どうしようもないキモチにね(苦笑
でも、キム・ギドク流の痛烈な皮肉に満ちた描き方は流石だ、と思いました。
なによりも
あり得ないほど魅力的だったのがユン・ゲサン!!
ユン・ゲサンって、いつあんなに渋い役者になったんですか?
「最高の愛」の漢方のセンセ役なんて、あれはホントにユン・ゲサンが演ってたのか?!
あんな役では本当のユン・ゲサンの魅力は出ていない! やっと分かりました。。。エェ(;´▽`A``
さぁ、「ロードナンバーワン」と「愛に狂う」 (・ω・)/観とこうかー!
そんな渋いユン・ゲサンが演じるのは
南北に離散した家族の最期の手紙やビデオメッセージを届ける運び屋で
北朝鮮製の煙草・豊山犬を吸うことから、男は“プンサンケ”と呼ばれているんだけど
彼は全く話さない
話せない、のか 話さない、のか
そして彼は
北の人間、なのか 南の人間、なのか
プンサンケは離散家族の手紙やビデオメッセージだけでなく”人”も運び
北で生まれた孫を南の祖父に届けたりも・・・する
命の危険を冒しながらも”想いを届ける”プンサンケ
なのに
・・・なのに
プンサンケの際どい姿に1人真昼間にドキドキ 一時停止した自分が情けないっ(/TДT)/スンマセーン
だ・け・ど
ユン・ゲサン 超イイ身体で ←結局言ってるw
拷問シーンの上半身の胸筋に目を奪われ、またもや一時停止したー(T▽T)アーン
だ・け・ど
とても素敵なカラダに仕上げておられました♡
そんなプンサンケも
この女に出会って運命が変わってしまうんですね・・・
デタ!「美人図」のキム・ギュリ~
キム・ギュリといえば→露出→美人図→ナムギル→オケツ・・・と脳内連想ゲーム・・・あ、しない?アタシだけ?
そういえば
ソン・ジヒョも→露出→霜花店→インソン→オケツ、と ・・・あ、もぅいいって?(´∀`;)
キムギュリが出てくると、すぐに脱ぐのか?って思ってしまいますが
今回はそんなことは全くなく
逆になんだか、心の美しさや暖かさを感じる美しい女性像で素敵だった・・・
イノク登場の当初
38度の境界線を命がけで運ぶプンサンケに対し
状況の緊迫さが全く分かっていない女・イノクの場違いな態度や発言に、視聴しながらイラつきを隠せなかった私ですが
それに対して怒りも表さず、むしろ包容力と有無を言わさず引っ張ってゆくプンサンケの姿に激しく頼もしさを感じ
そんなプンサンケに感謝と申し訳なさ、そしていたわりの気持ちを投げかけるイノクの姿に
男女の互いを思いやり補い合う、不変ともいえる関係をミタネ
オトコとオンナはやっぱコレだね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
命がけの脱北3時間の間に
二人の間に流れる何かが生まれたのは言うまでもなく
だけどもちろん会話なんてなく
いや、会話なんて不必要、と言いたいんでしょうね
そしてまた、イノクの脱北を依頼した元北朝鮮高官のこの男が嫉妬心故にイノクを苦しめてね
常に冷静だったはずのプンサンケを狂わせたよね
幸せや喜びをもたらす為に命をかけて運んだはずが
1人の女を不幸にしてしまった、とでも思ったのだろうか?
いや、違うよね
それ以前に二人の間には、既にナニかあったんだな、と思いましたです。はい。
もうね、このキスシーンはグッときます
イノクが銃殺されそうになった瞬間にプンサンケは声にならない叫びを上げ
それに対してイノクが・・・
たとえその場に北の工作員が大勢見ていようが、この二人に”羞恥”なんて気持ちは全く見受けられないくらいに激しいシーンで見惚れてしまいました。
しかしこの愛し合う二人に未来はなく
イノクの無惨な姿を見つけたプンサンケが怒りにまかせて取った最後の手段は
イノクの命を奪った、そして自らを拷問した南北の工作員を一つの地下室へ閉じ込めること
小さな地下室に閉じ込められて対峙する南北の工作員たちの姿は、まさに分断された今の南北の国家の姿でね
互いへの憎しみ、敵対からはじまり、時間と共に己の保身、欲望そして偽善へと変化し
ようやく互いを信じられるようになったかと思った瞬間に、結局 裏切りへと走る姿に
情けなさと同時に、キム・ギドクのせせら笑いが聞こえてくるようで虚しいです
プンサンケが
北の人間か、南の人間なのか
そんなことはどうでも良くて
今日も鳥しか行き交うことのできない38度の境界線で分断された国家が同じ民族同士で憎しみ合い、殺し合っているという
このオカシイ現実を
そろそろ変えるべきでしょ、って言いたいんだよね?きっと。