数日前、友達と遊んで帰ってきた娘っ子。
自分の部屋に入っていったので、あー帰って来たのかぁ~って思ってたら、部屋から『ギャーーー!』とも『ウオーーー!』とも文字では言い表せない変な叫び声をあげて、娘っ子が部屋から飛び出て来たんだ。
もうね、この世の終わりで地球が終わるみたいな顔してるんですよ。あいつ。
私『なに?どしたん?』
娘っ子『。。。。。。(アルコールスプレー持って固まってる)』
私『なんやねん・・・』
娘っ子『変なの居た・・』
私『変なのってなんやねん。小さいおっさんでも居たんか。。。。』
娘っ子『いや・・・手ぐらいの大きさのクモが壁に』
私『クモなんてマンションに入ってくるんか珍しいな。Gじゃないだけマシじゃない』
娘っ子『キモすぎる!あんなでっかいの初めて見た!むりむりむりむりむり!』
私『まず服着ろよなんだよその格好・・・・』
もうさ、下着姿でアルコールスプレー握りしめてブルブルしてないでさ、服着ろよまったく・・・・・
あー。いましたわ。アシダカ蜘蛛が。
珍しいなぁ。実家は田舎の一軒家だったので時々出てくることあったけど、アシダカ蜘蛛って益虫なんだよね。
祖母は『アシダカさんは殺すな』っていってほっておいてたな。Gは蠅タタキでシバキ倒してんだけど。
娘っ子『本棚の上の壁の所。居る?』
私『あー、居たな。アシダカクモだなぁ。生け捕りして逃がしたいけど・・・』
娘っ子『・・・・』
私『こいつメッチャ足が速いんだよね本気出すと。G以上』
娘っ子『〇ろして〇ろして・・・』
私『アシダカ蜘蛛は益虫で、Gを殲滅してくれる軍曹さんなんだよ。昔の人は逆に喜んでたみたいだぞ?』
娘っ子『むりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむり』
さて、困ったな。
退治するなら一発でスパーーン!って行けばいいけど、生け捕って外に逃がすのは難しいんだよな。
と言うことで頑張って生け捕るよ。
A few moment later・・・・・・
私『・・・・・・失敗した。えへへへ』
娘っ子『えーーーー!失敗したエヘ!じゃないでしょ』
私『ベットの方にシャーっと逃げてった。やっぱ早え。味付け海苔の筒じゃダメだった!』
娘っ子『えーーーーー!退治するまで部屋に入れないじゃん!』
私『手掴みはさすがにちょっとお父さんも無理なんだなぁ』
娘っ子『だから、〇ろしてって言ったじゃん!!!!』
私『だからなぁ・・アシダカ蜘蛛さんは正義の味方なんだよ』
娘っ子『そんなキモい正義の味方いない!』
私『スパイダーマンだってヒーローじゃん』
娘っ子『なんでもいいから早く〇ろして!』
と言うことで、見つけて駆除する迄自分の部屋に入る事を拒否した娘っ子。
その日の夜は、リビングで寝てたよ。妻まで娘っ子の味方しやがってちくしょう。なんか納得できないなぁ。
くわぁ・・・・めんどくせえなぁ・・・おい。
何度か娘っ子の部屋を見に行ったけど当日は出てこなかったんだけど、翌日様子を見に行ってみたら天井の照明の所におりましたよ。
生け捕りの失敗はもうできないので、殺虫剤を入れて出てきたところをスパーーン!とやりました。
アシダカさん。ごめんなさい。
本当は逃がしてあげたかったけど無理だったんだ。
だって君早いじゃん。簡単につかまってくれないでしょ。だからしょうがなかったんだよ。
我が家に来たのが運が悪かったね。
助けてあげたかったなぁ。
自分が地獄に行ってもこのアシダカ蜘蛛さんが助けてくれたかもしれないんだけど、生け捕りは難しかったな。
せめて虫取り網があれば何とかなったけど、味付け海苔の筒くらいしか我が家にはないんだ。
どうしようもなかったんだな。